クラウドシフトが進む中、ゼロトラストという言葉は何度も耳にするものの「具体的にどのようなセキュリティ体制を築くべきか」分からない、という企業も多いのではないでしょうか。すべてを疑うというその原則から、セキュリティの仕組みが複雑化し、技術面やコスト面で導入の判断が非常に難しいのが実情だからです。
そこで、富士通ネットワークソリューションズ株式会社(以下、FNETS)がリリースするのが、セキュアアクセス+」。ゼロトラストのネットワーク環境を提供するだけでなく、サポートの場面でも迅速な対応をしてくれるものです。そのため、運用の人的リソースが足りていない企業にも適したサービスとなっています。
また、セキュアアクセス+の認証ソリューションには、株式会社ソリトンシステムズ(以下、ソリトン)のSoliton OneGateが採用されています。セキュアアクセス+が具体的にどのようなサービスであるのか、見ていきましょう。

富士通グループのFNETSは、情報通信ネットワークの企画やコンサルティング、そして実際にユーザーが利用できるようネットワーク構築のための施工管理も行う企業です。今回、紹介するセキュアアクセス+もこうした事業の一環として提供しています。
そのセキュアアクセス+は、ゼロトラストのネットワーク環境を提供するものですが、そもそもゼロトラストとは何なのでしょうか。
「信頼(Trust)は、ない(Zero)」という言葉通り、アクセスしてきたものを一切、信用しないことがゼロトラストの基本。一切を信用せずにネットワークを利用していくため、ゼロトラストのセキュリティでは、さまざまな要素を活用して安全性を確保しています。
たとえば、ゼロトラストの代表的なアーキテクチャに「SASE」があります。これはCASB(Cloud Access Security Broker)、ZTNA(Zero Trust Network Access)、認証・アイデンティティ管理(ID管理)などのセキュリティ機能と、インターネットやVPNなどのネットワーク機能をクラウド上で統合的に運用することで、セキュアなアクセス環境を構築するという考え方です。現在、SASEの概念に基づいた製品、サービスは複数ベンダーから提供されています。
しかしここでお客様が悩んでしまう、と語るのがFNETS ビジネスフロント部の鈴木 小百合氏です。どのような悩みであるのか、聞いてみましょう。
富士通ネットワークソリューションズ株式会社 SASEは多性能で包括的なソリューションであるため、企業によっては「そこまで重厚なソリューションは必要ない」と感じる場合があります。そのため、SASE全体ではなく必要となる要素を段階的に実装していくことを検討するケースもあります。
しかし、その導入順序や、どの要素をどのような製品で実装するべきかについて判断に悩むケースがあります。
私たちは、「全てのアクセスを検証する」というゼロトラストの性質から、その中核は多要素認証によるアクセス制御にあると考えています。この考えに基づき、Soliton OneGateのようなソリューションを利用し、運用面も含めて最適化していくことが重要だと捉えています。
この「ID管理によるゼロトラストの土台構築と運用最適化」を、人的リソースに課題を抱える中小企業でも実現するのが、セキュアアクセス+です。
それでは、セキュアアクセス+の詳細を見ていきましょう。
セキュアアクセス+は、ユーザーやアプリケーションの全アクセスを厳しく管理することで、利用者はどこからでも安心・安全にアクセスできる環境を実現します。セキュリティ面は、Soliton OneGateとA10 Cloud Access Controllerを組み合わせて構成されており、両製品の連携によって強固な認証を備えたゲートウェイとして、セキュアアクセス+で機能しています。
A10 Cloud Access Controllerはアメリカに本社を置くA10ネットワークス株式会社(以下、A10)が提供するクラウド型トラフィック制御・セキュリティソリューション。SWG (Secure Web Gateway)やZTNAの役割を担うクラウドプロキシとして機能し、ユーザーのクラウドアクセスを一元的に管理します。
なお、FNETSはA10の日本における一次代理店です。
こうしたクラウド環境を、FNETSが設けるオペレーションセンターで運用・サポートを行うのが、セキュアアクセス+の全体像となっています。鈴木氏は、次のようにメリットを教えてくれました。
セキュアアクセス+はお客様に対して、主に2つの価値を提供します。「強固なセキュリティ」「運用の最適化」です。
Soliton OneGateの機能であるデジタル証明書による多要素認証を適用したアクセス制御とシングルサインオン(SSO)により、強固なセキュリティを実現します。運用の最適化は、アカウント認証に必要なデジタル証明書の管理代行などを、セキュアアクセス+のオペレーションセンターで実施。お客様の手間を大幅に削減します。これらの機能とサポートにより、情報システム担当者のリソースが不足している中小企業でも、手軽にゼロトラストを導入できるソリューションとなっています。
もちろん、ゼロトラスト環境での運用に慣れていない企業にも適しています。鈴木氏は、次のように続けます。
世界的にもクラウドシフトが加速している中で、ゼロトラストのセキュリティ環境整備が急務となっています。しかし、多くの企業が「(ゼロトラストの導入を)何から始めればよいのだろう?」「自社に専門知識がないと難しいのでは」といった不安を抱えているのが実情です。結果として、適切なセキュリティ環境への転換が遅れていると感じます。
セキュアアクセス+は、こうした導入への不安やリソースの課題を抱えるお客様のために生まれたサービスです。
ここまでも触れてきた通り、セキュアアクセス+の認証ゲートウェイはSoliton OneGateです。鈴木氏は、「販売代理店として、2004年より20年以上ソリトン製品を販売しています」とこれまでも長くパートナーシップを継続してきたことを説明します。
また、FNETS アドバンスドソリューション部の今井 豊成氏は、技術者としての視点から次のようにセキュアアクセス+におけるSoliton OneGateの採用理由を教えてくれました。
富士通ネットワークソリューションズ株式会社Soliton OneGateは非常に使いやすいソリューションだと感じています。
特に、デジタル証明書の発行・配布機能は他の認証ソリューションではあまり目にすることがないものです。ゼロトラスト導入に悩んでこられたお客様にとっても、非常に相性がよいと考えており、Soliton OneGateと連携することにしました。
さらに今井氏は次のように続けます。
セキュアアクセス+は、ユーザーへのデジタル証明書発行・配布運用をオペレーションセンターで担っています。また、Soliton OneGateが持つ内部データベース上におけるアカウント登録/削除や最小限のアクセス権限付与などのアカウント管理もオペレーションセンターで行います。たとえば一時的に登録されるようなゲストユーザーの管理はSoliton OneGateの内部データベースに登録し管理する運用としていただくことで、お客様のActive Directory運用の負荷軽減にも貢献するものです。
さらに、ゴーストアカウントや認証失敗回数のチェックを行い、お客様へレポーティングの形で報告します。ゼロトラストの前提となるアカウントの棚卸しを支援することで、セキュアな環境の維持に貢献していきます。
リリースされたばかりのセキュアアクセス+ですが、さらなる展開も進められる予定です。今井氏が、次のように説明します。
新たな展開の一つとして、フォワードプロキシによるセキュリティの向上を図ります。フォワードプロキシは、ユーザーのインターネットアクセスを、一度プロキシサーバーに通すことで、クラウドサービスへのアクセス制御する手段のひとつです。この仕組みにより、URLフィルタリングやユーザーごとのアクセス制御、ログ取得、マルウェア対策に加え、SaaSアプリケーションでのシングルサインオン(SSO)にも対応でき、企業のセキュリティレベルを大幅に向上させます。
たとえば、クラウド利用時に個人アカウントでの利用をブロックし、必ずお客様企業が取得したアカウントのみ利用可能にするといった、厳格なアクセス制御を実現できます。
ゼロトラスト環境の導入に悩んでいる方は、ぜひそのためのソリューションであるセキュアアクセス+を選択肢の一つとしてはいかがでしょうか。ソリトンも、認証の面でセキュアアクセス+を支えていきます。
取材日:2025年8月26日
株式会社ソリトンシステムズ