火災や水害、あらゆる災害から私たちを守る消防。全国およそ500拠点※の消防指令センターから、人々を救う出動指令が発せられます。そのトップシェアのNECは『NECの消防DX』に積極的に取り組んでいます。
(※日本電気株式会社調べ)
そこで、通報者・災害救急現場・医療機関・関係各所を繋ぐ『NECの消防DX』と、それを堅牢なセキュリティで守るソリトンシステムズ(以下、ソリトン)の取り組みに迫ります。
1899年の創業以来、通信事業を牽引してきたNEC。1970年代からはICT分野へ進出し、社会インフラを支えてきました。その信頼性は高く評価され、長く利用されてきました。
NEC インフラDX事業部門エネルギー、放送、金融、宇宙開発など、幅広い分野でNECのシステムが活躍しています。記憶に新しいところでは、成田国際空港の搭乗時に使われている顔認証システムもNECの技術によるものです。
こう語るのは、
NEC インフラDX事業部門 ファイアレスキュー統括部 第一消防指令システムグループ プロジェクトマネージャーの田中 雅弥氏(以下、田中氏)です。
では、具体的にどのような消防ソリューションがあるのでしょうか。田中氏は次のように話します。
消防指令システムは、指令台や現場隊員が使う端末といったハードウェアから、それらを統合的に運用するシステムまで多岐にわたります。黎明期には独自のOS「ACOS」を開発し、デバイスとその中身まで手掛けてきました。また、消防無線システムではデジタル無線の開発も進めてきました。
このように、NECが選ばれる理由は、単に仕様書通りの製品を提供するだけでなく、お客様の潜在的なニーズまで解決する姿勢にあります。この姿勢が、全国の消防本部からの信頼につながっていると自負しています。
NECは消防分野の更なる進化のため「消防HUB」というコンセプトを打ち出しました。これは、クラウドサービス利用時のネットワークセキュリティ基盤の総称であり、このコンセプトのもとに「指令管制DX」「救急DX」「緊急通報DX」「現場活動DX」「予防DX」といったように、消防活動のあらゆる場面・分野ごとのDXを提案しています。言い換えれば、どのようにDXを進めれば消防の機能向上につながるのかを具体的に示す提案といえるでしょう。
田中氏は、消防HUBにおける2つのDX事例を教えてくれました。
例えば、「緊急通報DX」では、スマートフォンで撮影した現場映像を119番通報時に送信できる機能を提供しています。パニック状態の通報者でも、火災現況や傷病者の様子など的確な情報伝達を支援します。また、「救急DX」では、救急隊員が入力した患者情報から、最適な搬送先病院をAIが提案してくれて救急現場活動時間の短縮と救命率向上に貢献しています。
消防HUBが普及していくことで、様々なクラウドサービスが利用可能となり、助かる命を一人でも多く増やす、そんな未来がやってくることが期待できます。
NECが推進する消防DXにおいて、セキュリティは最重要課題です。 消防機関が扱う情報は、極めて機密性が高く、個人情報保護の観点からも、万全な対策が求められます。田中氏はこう語ります。
DX推進においてシステムはクラウド化が不可避ですが、クラウド化によって新たなリスクも生まれます。これらのリスクを最小限に抑える必要があります。
これまでソリトンも、国内の病院がランサムウェア攻撃を受けた事例などを情報発信してきました。DXの進展とセキュリティ強化の両立を目指すという点は、NECもソリトンも同じ思いを共有しています。 そこで、NECの消防関連ソリューションや消防のDXで利用されているNetAttest EPSやSoliton OneGateによる証明書認証は、多要素認証によって厳格なアクセス制御を実現。不正アクセスをシャットアウトし、消防システムの安全性を確保しています。
この点について、田中氏は次のように説明します。
ソリトンのソリューションは、政府が定めるセキュリティガイドラインに準拠しており、ISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)にも登録されています。この点が、各消防本部の安心感につながっています。
ISMAPは、行政機関がクラウドサービスを調達する際、セキュリティ基準を満たしているかを示す評価制度。公的な評価がされているため、消防の方々からにも信頼が得られているのです。
消防指令センターでは、指令台に複数のPCが並び、指令員が通報を受けながら別のネットワーク経由でインターネットにアクセスする光景も見られました。しかし、これでは非効率であり、セキュリティリスクとあわせて最適化する必要があります。
そこで、NECは『Soliton SecureBrowser』を指令台に組み込むことを提案。Soliton SecureBrowserは、組織内ネットワークに接続された端末から、安全にインターネット閲覧やウェブサービスの利用を可能にします。仮にウイルスが仕込まれたウェブページを開いてしまっても、被害をブラウザ内に限定し、組織全体の情報漏洩を防ぐことができます。
NECが進める消防DXは、これからの時代、ますます重要な役割を担うことになります。人口減少による人員不足、予算の制約といった課題を解決するため、ICTの活用は不可欠です。 田中氏は、次のように続けます。
消防HUBは、他ベンダーの指令システムを利用中の消防本部でも導入可能です。
また、これからも消防本部の広域化が進むと考えられますが、消防HUBは広域化された消防本部にも対応できます。
NECは、すでに統合広域化によって管轄エリアが統合した消防本部にICTを提供しています。その実績と信頼を基に、さらなる消防のニーズに応えていきます。
社会の変化に柔軟に対応し、安全な環境を維持していく。NECはICTで、ソリトンはセキュリティで、共に人々の安全を守り続けます。NECの消防HUBが切り拓く未来にご期待ください。
取材日:2025年10月1日
株式会社ソリトンシステムズ