インタビュー

スマートファクトリー化に欠かせない「無線LAN環境」の整備。安心・安全でかつ安定したネットワークを実現するために | NetAttest20周年特別企画

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PCだけでなくスマートフォンやタブレット端末の普及、またWeb会議の浸透により、もはやビジネスのインフラとも言える無線LAN接続。それは一般的なオフィス環境だけでなく、スマートファクトリー化(IoTなどの導入により、生産性・品質の向上を目指す工場のこと)が進む工場内においても同じことが言えます。

しかし工場内は一般的なオフィスと異なり、様々な機械が設置されていることによる電波干渉の問題や、工場特有の環境条件などがあるため、どのようにネットワーク環境を構築するかが重要になってきます。

今回は、ITインフラを中心に幅広い分野でのソリューションを取り扱う兼松エレクトロニクス株式会社様にお話を伺い、一般的なオフィスと工場内のネットワーク環境を構築する際の違いなどについて、ご紹介いたします。

オンサイトでの無線LANコントローラ不要。クラウドで複数ネットワークを一括管理可能な『Meraki MR』とは

マルチベンダーの特性を活かし、様々な製品・コンポーネントを組み合わせた提案を得意とする兼松エレクトロニクス。同社は、小規模な事務所を構える企業はもちろん、日本全国に数百拠点の展開している企業に対しても、ネットワーク・システムの提案から実装に至るまで、すべてのプロセスを一気通貫で対応することができるプロジェクト力、ナレッジが強みです。

そんな同社が取り扱うソリューションの中でも人気が高いのが、シスコシステムズ合同会社が提供するクラウド管理型ワイヤレスアクセスポイント『Meraki MR』です。
同ソリューションは、ネットワークの規模や場所を問わず、単一のダッシュボードで一元管理することができ、複数のアクセスポイントや多拠点展開する企業のネットワーク管理においても、管理者の運用負荷を大幅に減らすことが可能です。


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『Meraki MR』の特長について、兼松エレクトロニクス ・システム本部 第三システム部 ネットワークセキュリティビジネス推進グループ の村田 隼人 氏はこう語ります。

“ 企業で使われる無線LANアクセスポイントは当然ながら1台ではなく、複数台導入されていることが一般的です。さらに拠点数が多ければ多いほど、ネットワーク管理者はより多くの台数のアクセスポイントを管理しなければなりません。

また、従来はオンサイトでの無線LANコントローラを用いたネットワーク管理が主流でした。しかし『Meraki MR』であれば、複数拠点であってもネットワーク全体をクラウド上で一括管理できることが特長です。
そのため、ネットワークの管理コストを大幅に削減でき、さらにGUI(グラフィカルユーザーインターフェース。テキストによるコマンドではなく、グラフィックやアイコンなど視覚的なインターフェースでコンピューターに命令を出すこと)が日本語に対応しているなど、使い勝手の良いソリューションとなっています。 

そして『Meraki MR』は、ネットワーク通信を必要とするエリア内に適切に電波が届くよう、RF設定を自動的に構成してパフォーマンスを最大化する他、カスタムRF設計によってクライアント密度の高い環境に対応することが可能なため、スマートファクトリー化が進む工場で利用可能なソリューションとなっています。” 


兼松エレクトロニクス
システム本部 第三システム部 ネットワークセキュリティビジネス推進グループ
村田 隼人 氏


特殊な設置条件であっても工事業者と連携してスムーズな導入を実現。接続カバーエリアの事前調査から改善もサポート

無線LANソリューションとして、小規模な事務所から大規模拠点を持つ企業、そして工場まで幅広い業種で導入されている『Meraki MR』。とはいえ、デスクワークが中心の一般的なオフィス環境とは違い、工場内での人の移動や様々な機械との電波干渉など、工場内におけるネットワーク環境構築は一筋縄ではいきません。

そこで同社では、利便性の高いネットワーク環境を構築するために様々なサポートを展開しています。同社が提供するサポート体制について、同グループ・内田 琢也 氏 はこう語ります。

“ 工場は安心・安全、そして安定稼働が求められる環境です。そのため、工場に無線LANのアクセスポイントを設置する際も、みだりに工場の稼働を止めるわけにはいきません。さらに、工場は天井が高かったり多くの機械が設置されていたりするため、物内部にアクセスポイントをどう設置するかの調整や作業は容易ではありません。
 そこで当社では工事業者とも連携し、スムーズに導入するための事前準備からサポートしております。

また、『Meraki MR』自体も自動でパフォーマンスを最大化する機能を搭載しておりますが、それでも工場内では遮蔽物があったり、電波干渉しやすい機械が設置されていたりするため、接続カバーエリアを入念に設計する必要があります。
当社では、事前に仮想で決めた設置位置に対して、どれくらいのエリアをカバーできるのかを可視化するサービスを提供する他、実際に設置した後にもカバーエリアを調査し、課題解決に向けたサポートを行っております 。” 


兼松エレクトロニクス
システム本部 第三システム部 ネットワークセキュリティビジネス推進グループ
内田 琢也 氏


『Meraki MR』と『NetAttest EPS』の組み合わせで、より安心・安全でかつ利便性の高いネットワーク環境を構築

工場のスマートファクトリー化だけでなく、昨今は働き方が多様化し、さらに使用する端末もPCからタブレット端末、さらにはスマートフォンに至るまでその選択肢は増えています。そんな中、ユーザビリティをケアしながらも、どのようにネットワーク接続を制御してセキュリティを担保するかが企業におけるネットワーク環境構築の重要なトピックです。

パスワード認証や証明書認証など、アクセス認証には様々な手段があり『Meraki MR』単体でも認証機能を有しています。
しかし、証明書認証を行おうとする場合は『Meraki MR』では証明書の発行や管理ができないため、同社ではソリトンシステムズが提供するネットワーク認証に必要な機能をオールインワンで備えた『NetAttest EPS』を組み合わせた提案・構築も行われています。


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様々な認証ソリューションがある中、『NetAttest EPS』を選ぶ理由について、同グループ・佐藤 征大 氏 はこう語ります。

“ 無線LANの導入に関して、セキュリティに不安があるという声は以前から上がっていました。パスワードによる認証もありますが、パスワードの漏えいリスクを考えると、十分なセキュリティとは言い難いのが実情です。

 そこで『Meraki MR』と『NetAttest EPS』を組み合わせることで、ユーザー側から証明書の申請を行うことができたり、スマートデバイスに対するプロファイルの配布を行ったりすることができたりと、お客様の運用方針や配布デバイスに対して柔軟に構築できる上に、より強固なセキュリティの担保が可能になります。
 また、お客様によって選択される認証手法は異なりますが、『NetAttest EPS』は多くの認証手法に対応しているため、お客様にとって最適な手法を提供できる製品です。 

そして『NetAttest EPS』の管理コンソールは日本語対応されている他、非常にUI/UXが優れているため、セキュリティだけでなくユーザビリティの観点からも素晴らしい製品。
 昨今は情シス担当者の少ない工場の現場や、ホテル業界などIT人材が少ない業界においてもネットワーク環境の構築が進んでいますので、そうしたお客様に対しても『NetAttest EPS』は非常に受け入れやすいソリューションです。 

また当社のようなパートナー企業やお客様の声を反映して、『NetAttest EPS』は随時アップデートされていっているため、これからの進化にも期待しています 。”


兼松エレクトロニクス
システム本部 第三システム部 ネットワークセキュリティビジネス推進グループ
佐藤 征大 氏


謝辞

兼松エレクトロニクス株式会社様、インタビューにご協力いただき誠にありがとうございました。

兼松エレクトロニクス株式会社様は、総合商社である兼松株式会社様のIT事業会社として、幅広いシステムやIT環境づくりを行っていらっしゃいます。今回のインタビューでは、スマートファクトリーの構築がいかに難しいことか、そして兼松エレクトロニクス様がいかにユーザーの要望に対して真摯に応えていらっしゃるかをよく理解することができました。

おかげさまで20周年を迎えたNetAttestシリーズ。今回のような、ネットワーク環境の構築が難しい状況でも、より安全・安心な無線LANを提供していくために、これからもソリューションを進化させ続けていきます。

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「スマートファクトリー化に欠かせない「無線LAN環境」の整備。安心・安全でかつ安定したネットワークを実現するために」(PDF)

取材日:2022年10月13日
株式会社ソリトンシステムズ

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・セールスチーム