インタビュー 2025/06/04

都築電気が提案する「リモートアクセス対策強化パッケージ」中小企業に最適なVPNセキュリティ環境｜都築電気株式会社×Soliton OneGate

近年のサイバー攻撃の増加は、企業の規模を問わず大きな脅威となっており、その被害は事業継続を揺るがすほど深刻化しています。特に、中小企業はランサムウェア被害事案の半数以上を占めるなど、対策が急務となっています。

しかし、リソースが限られている中小企業が、高度化するサイバー攻撃に対応するためのセキュリティ対策を講じることは容易ではありません。

そこで、都築電気株式会社（以下、都築電気）は、中小企業のセキュリティ対策における課題解決を支援するために『セキュリティサービスパック』をリリースしました。

今回は、都築電気のマネージドサービス統括部セキュリティビジネス推進部第一課山田隆志氏とマネージドサービス統括部セキュリティビジネス推進部第二課三輪光樹氏にお話を伺い、セキュリティサービスパックの特徴や株式会社ソリトンシステムズ（以下、ソリトン）との連携で提供できる価値についてご紹介します。

創業90年以上の経験を基に、お客様の課題に合わせた最適な提案を実行

創業90年以上の歴史を持つICT企業である都築電気は、通信ネットワークや情報セキュリティを含む様々なソリューションを提供しています。その中で、業界・業種問わず多くのお客様に対して、課題に合わせた最適なソリューションの提案はもちろん、導入や構築、運用支援までサポートしてきました。

今回、都築電気が新たにリリースした新製品『セキュリティサービスパック』は、中小企業が必要とするセキュリティ対策をあらかじめパッケージ化したソリューションです。山田氏は、中小企業が抱える課題や都築電気が提供できる価値について以下のように説明します。

“中小企業では、人手不足等で別業務の合間を縫ってシステム周りの運用を行い、中でもセキュリティは後回しにせざるを得ないことがあります。加えて、セキュリティに関する最新動向や脆弱性情報をキャッチアップすることも簡単ではありません。

都築電気は、企業規模を問わず多くのお客様にソリューションを提供し、運用支援を行ってきた実績と経験から、お客様の課題に対して最適な構成をご提案することが可能です。

また、セキュリティ対策は被害の予防というニュアンスで語られがちですが、企業が本来追及したいのは、「事業の発展」という前向きな姿勢です。そういう意味でも、セキュリティを足枷にせず、DXによる企業成長を後押しするための基盤作りにも貢献できるかと思います。”

都築電気が培った最適な製品の組み合わせ。中小企業に欠かせない包括的なセキュリティ対策を実現

『セキュリティサービスパック』では、中小企業が必要とするセキュリティ対策をあらかじめパッケージ化し、低価格かつ迅速な導入を実現しています。

従来のセキュリティ対策では、複数の製品を個別に導入する必要があり、コストや運用管理において多大な負荷が生じていました。これらの課題により、十分なセキュリティ対策を講じられていない企業は少なくありません。

山田氏は、『セキュリティサービスパック』がどのような立ち位置であるのかという点について次のように説明しています。

“オーダースーツで例えると、従来の当社におけるセキュリティ対策の提供方法はいわゆる「フルオーダー」であり、さまざまなセキュリティ対策に必要なツールを選定し、個別に運用をご提供することでコストがより掛かっておりました。

一方、セキュリティサービスパックは、いわゆる「セミオーダー」です。マルチベンダーの都築電気がパッケージ内に中小企業に合った製品、および構築ベストプラクティスを盛り込み、製品選定の手間・個別設計のコストを削減した上で安全なセキュリティ運用を行うことができます。”

また、セキュリティサービスパックは、導入後の運用サポートも充実しています。24時間365日の監視や運用代行サービスを提供することで、お客様の運用負荷を軽減することが可能です。

Soliton OneGateで実現するセキュアなリモートアクセス

昨今、VPNを利用したリモートアクセスは多くの企業で導入されていますが、従来のVPNは認証の観点からセキュリティの脆弱性が指摘されています。例えば、ID・パスワード情報が窃取された場合、不正アクセスされるリスクが高まります。そのようなリスクに対し、デジタル証明書認証や多要素認証の導入は、セキュリティ対策として不可欠です。

「ゼロトラストと従来のVPN、その中間がリモートアクセス対策強化パッケージだ」と山田氏は次のように話します。

“リモートワークやクラウド利用の普及といった、社外でも仕事をすることが当たり前となった現代では、企業のセキュリティ確保は非常に大きな課題です。そのため、ゼロトラストへの移行が重視されています。しかし、専門的な知識や多大な運用コストが発生するため、セキュリティに精通した人材が不足する企業にとっては容易なものではありません。

そこで、リモートアクセス対策強化パッケージを導入することで、VPN環境の認証強化からはじめ、段階的にゼロトラストへの移行を進めることができます。例えば、従来のVPNでは一度認証が通ってしまうと比較的広範な社内ネットワークへのアクセスが可能になるため、セキュリティ対策が十分だとは言えません。従来のVPNが「ver 1.0」でゼロトラストが「ver 2.0」だとすると、リモートアクセス対策強化パッケージは「ver 1.5」といったかたちで、従来のVPNとゼロトラストの中間に位置するような製品だと考えています。”

リモートアクセス対策強化パッケージには、ソリトンの『Soliton OneGate』を組み込んでおり、その具体的な活用について山田氏は次のように話します。

“Soliton OneGateは、多要素認証やデジタル証明書認証を簡単に実現できるIDaaS（ID as a Service）です。セキュリティサービスパックでは、このSoliton OneGateをVPN装置と連携させることで、強固な認証基盤を構築します。

また、Soliton OneGateは、管理画面のわかりやすさも大きな特長です。中小企業においてセキュリティ対策は二の次にされてしまうケースは珍しくありません。その要因の一つがシステムの使いにくさ。特に管理画面が分かりにくいと、操作がしづらいため、セキュリティ対策に遅れが発生するといっても過言ではありません。Soliton OneGateの管理画面は直感的な操作が可能で、専門知識がなくても容易に設定変更を行うことができます。

さらに、複雑な設定や操作が不要で、ITの専門知識がない担当者でも簡単に運用できます。デジタル証明書の発行・配布もSoliton OneGate上で一元管理できるため、運用負荷を大幅に軽減可能です。また、1ユーザーにつき10枚までデジタル証明書を発行することができ、安全かつ簡単に配布できるため、お客様からも高く評価されています。”

都築電気とソリトンシステムズ、パートナーシップが生み出す価値

都築電気とソリトンは、長年にわたり密接なパートナーシップを築きながらセキュリティ分野で豊富な実績を積み重ねてきました。「セキュリティサービスパック」にSoliton OneGateを採用した理由のひとつは、多要素認証による強固なセキュリティをスピーディに実装できる点です。

ソリトンとの協業について、三輪氏は次のように話します。

“お客様からのフィードバックを迅速に製品に反映できるのも、ソリトンさんとの強固なパートナーシップがあってこそです。ソリトンさんはセキュリティ分野における高い技術力と豊富な実績を持っています。Soliton OneGateは、その中でも特にお客様のニーズに応える優れた製品です。

さらに、月1回の定例会を通じて両社で顧客ニーズや市場動向を共有し、製品やサービスに反映できる強固な体制が整っているのも大きな強みですね。”

サイバー攻撃が日々巧妙化・深刻化する中、セキュリティ対策は企業にとって「必須の投資」となりつつあります。しかし、中小企業の現場では、予算や人的リソースの不足が大きなネックになっているのも事実です。セキュリティサービスパックはこうした課題を解消し、ゼロトラストへの移行も考慮した設計となっており、お客様のビジネスの成長を力強く支える製品です。

最後に、セキュリティサービスパックに込めた期待について山田氏に語っていただきました。

“都築電気はDXの推進をミッションとして掲げており、DXの推進、つまりITの発展にはセキュリティ対策が不可欠であると考えています。そのため、セキュリティ対策の困難さがDX推進の足かせとなることは避けなければなりません。ここで求められる要件は、シンプルながらも強固なセキュリティを実現できるサービスです。

当社の『セキュリティサービスパック』は、お客様の情報資産をしっかり守りながら、継続的な事業成長を下支えするもの。安心・安全なIT環境を整えることで、経営の安定やDX推進にも貢献できます。

セキュリティ対策はもはやコストではなく、貴重な情報資産を守り、ビジネスを前に進めるための投資です。被害の予防はもちろん、今後DXを推進していく中小企業の担当者様はぜひ、セキュリティサービスパックの導入を検討していただけたら幸いです。”