インターネットが普及し始めた時期から使われているコミュニケーション手段といえば、「メール」でしょう。チャットツールやオンライン会議システムが発達した今、メールは古く感じるツールかもしれません。しかし、そんな今こそメールのセキュリティ向上が求められています。
理由の一つは、企業や自治体などが利用するシステムのクラウド化です。「クラウド化したシステムのアカウントが乗っ取られ、ビジネスメール詐欺(BEC)の踏み台にされる」「PPAP廃止後の安全なファイル共有方法が定まらない」といった新たな課題が浮き彫りになっているのです。
今回は、サイバーソリューションズ株式会社の筑田啓輔氏に、クラウド化で求められるメールセキュリティの要件を聞きました。同社のソリューションと、その安全性を強固に“支える”株式会社ソリトンシステムズ(以下、ソリトン)の「Soliton OneGate」がもたらすシナジーについて、詳しく見ていきましょう。
サイバーソリューションズは、「日本企業に安全なビジネスコミュニケーションを届け続けます」を企業理念とし、コミュニケーションツールのセキュリティで強みを持つ企業です。2000年に設立し、2025年からは株式会社日立システムズとの業務提携を開始。同社の導入事例では、製造業、小売業、サービス業、行政機関など、多様な顧客組織が見られます。
コミュニケーションツールとは、メールの他、チャットも含まれます。チャット領域では、どのようなソリューションを提供しているのか、筑田氏にお聞きしました。
サイバーソリューションズ株式会社 業務上のトラブルが起こった際、チャットでコミュニケーションを取っている場合はその相手が投稿を削除してしまう可能性があります。大きなトラブルでは第三者委員会などが調査をしますが、原因を究明できない場合があるということです。
そこで、サイバーソリューションズが提供するプロダクトでは、チャットのログを記録。問題が起こった際も、原因調査に必要なログを確認できます。
企業としてのサイバーソリューションズは、3つの強みを持っています。ファブレス経営により低価格戦略を採れること、ワンパッケージとなったプロダクトを提供するだけではなく豊富なラインナップから顧客のニーズに合わせた機能拡張が可能であること、創業時からメールに関するナレッジが蓄積され続けていることです。
では、今回のテーマとなるメールセキュリティのソリューションでは、強みがどのような形で表れているのでしょうか。
2026年現在、メールのやり取りをクラウドサービス経由で行う組織は少なくありません。しかし、筑田氏によると、ここで課題が生じるといいます。
クラウドサービスの多くは、海外企業が提供しています。そうなると、日本の商習慣(添付ファイルをメールで送りその後で別のメールに解凍のためのパスワードを送る、メールの誤送信対策など)に合わせた機能が実装されていない場合が見られるのです。実装自体はされているものの、企業ニーズに応える細やかな柔軟性に欠けるケースが多く見受けられます。
サイバーソリューションズは日本のITセキュリティ企業として、セキュアな環境をつくりつつ国内企業に必要な機能を提供しています。 さらに、前述のサイバーソリューションズの強みにあった「顧客のニーズに合わせた機能拡張」も可能です。筑田氏は、こう説明します。
たとえば、既存のクラウドサービスをそのまま使いつつ、サイバーソリューションズのセキュリティを導入したいというお客様がいます。具体名を挙げれば、Microsoft 365でメール送受信は継続しながら、セキュリティの強化をしたいというお客様です。 同様に、OutlookやThunderbirdといったメールアプリケーションを使いつつ、サイバーソリューションズのセキュリティを導入したいお客様もいます。
こうした場合、セキュリティの部分だけを提供可能です。反対に、セキュリティとともにメーラーとしての機能が欲しいという場合は、サイバーソリューションズのCYBERMAIL Σを導入いただければメール送受信も可能となります。
具体的なセキュリティの内容として、スパムメールの除外(アンチスパム)や添付ファイルのウイルススキャン、アドレス詐称の判定機能などがあります。また、誤送信対策としては設定によって、メール送信の際は上長承認が必要になるといった方法が採れます。
冒頭で、企業が利用するシステムのクラウド化により今だからこそメールのセキュリティが求められていると記しました。しかし、中には「今さらメール?」と思う方もいるかもしれません。
なぜ、メールのセキュリティを向上させる必要があるのか、筑田氏は次のように解説します。
クラウドの業務環境では、その認証でメールが利用されるケースがあります。ユーザー宛に一時的な暗証番号やパスワードを送り、認証画面で入力する方法です。
こうした環境になったことから、たとえば製造業では従来、メールアドレスを持っていなかった現場の方にアドレスを付与する必要が出てきました。そこで、サイバーソリューションズのCYBERMAIL Σを使えば、セキュリティを向上させられるだけでなく、コストを抑えることもできるのです。
また、この場合も「ユーザーに合わせた機能拡張」が関わります。筑田氏が挙げた例とは異なり、すでに従業員全員がメールアドレスを持っている企業もあるでしょう。こうした場合は、サイバーソリューションズのメールセキュリティの機能のみを使う方法が可能です。必要な範囲のソリューションとコストで、セキュリティを高められるということです。
さらに近年、多数のユーザーが不安を持ちやすいデータ管理の課題にも、サイバーソリューションズは対応しています。
サイバーソリューションズは日本で生まれた企業です。そこで、日本のユーザーの「データ主権」を守ることを大切にしています。データが保管される場所が海外のサーバーであると、情報保全に不安を感じる場合がありますが、サイバーソリューションズの主要なクラウドサービスは国内データセンターで運用しています。
この点は、特に官公庁や公共インフラ企業から評価をいただいています。
その他の企業も、たとえ規模が大きくなくても競争優位性にかかわる情報を持っている場合があるでしょう。こうした企業にとって、サイバーソリューションズのデータ主権への取り組みは安心材料になります。
ソリトンも、日本発のITセキュリティ企業です。ソリトンは、サイバーソリューションズとともに、国内企業・組織のセキュリティを支えています。
CYBERMAIL Σへのログイン認証を強化する構成として、Soliton OneGateとのSSO連携を利用できます。
ソリトンの認証ソリューションとサイバーソリューションズのプロダクトの連携は、以前から実証が進められてきました。その結果、連携構成が実際にユーザーに利用されるようになったという経緯があります。
また、日立システムズとソリトンの2社間でも、以前から強いリレーションシップが結ばれており、ソリトン、サイバーソリューションズ、日立システムズの3社で強固なセキュリティを築いていきたいと考えています。
前述の通り、日立システムズは2025年、サイバーソリューションズとの業務提携を発表しました。日立システムズもまた、日本発のITソリューションを提供する会社です。
ここまで、サイバーソリューションズが、ITの中でも基礎的なコミュニケーション手段であるメールの安全性を支える役割を見てきました。ソリトンもサイバーソリューションズとともに、日本の企業・組織の安全を守っていきます。
今後、サイバーソリューションズのプロダクトを金融や自治体に展開していきたいと、筑田氏は語ります。
先ほどもお話しした日本企業特有のメールセキュリティへのニーズがあり、サイバーソリューションズのセキュリティは特に金融関連の情報を守るのに役立てると考えています。自治体では、クラウド利用を前提にした情報セキュリティ対策の見直しが進んでおり、この機会に導入していただきたいです。
金融、自治体に限らず、メールのセキュリティ強化が必要になる場面は他の分野の組織にもあります。これまで組織のメールアドレスを持たなかった従業員にも、業務上の認証や通知のためにアドレスを付与する場面が増えていることも理由の一つです。
業務環境がクラウド化すると、個々のサービスのセキュリティに目が行きがちです。しかし、これまで見てきたように、メールのセキュリティ向上も求められています。ぜひ、メールのセキュリティ環境を見直し、サイバーソリューションズ、ソリトンのソリューション導入をご検討ください。
取材日:2026年4月27日
株式会社ソリトンシステムズ
メールセキュリティの重要性とは?サイバーソリューションズが提供するコミュニケーションツールのセキュリティとそれを支えるSoliton OneGate(PDF)