インタビュー

製造現場の効率化やデータ活用を促進。T Projectが提供するソリューションとは|NetAttest20周年特別企画

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働き手の減少、国際的な競争の激化などの影響から、製造業でもIT等を活用した業務改善や新たな製品開発やビジネスモデルの変革が求められています。しかし、「どこから手をつければいいかわからない」と頭を悩ませている企業も多いのではないでしょうか。

こうした課題に対して、製造現場が自ら課題を解決するアプリを作成し、可視化したデータから課題を再発見し、製造現場DXを実現することを目的にソリューションを提供しているのが株式会社T Projectです。同社は2020年に設立し、製造現場のデジタル化と業務効率化を促進する製造現場プラットフォームを提供しています。

今回はT Projectの高橋氏にお話を伺い、日本製造業のDX化に求められること、同社が扱うソリューションや導入で期待できる効果についてご紹介します。

製造現場の作業をデジタルで可視化し、データ蓄積。全く新しい製造現場DX実現プラットフォーム『TULIP』とは

製造業を主軸とする様々な企業にソリューションを提供しているT Projectが提供するのが、製造現場プラットフォーム『TULIP(チューリップ)』です。

TULIP最大の特徴は、プログラミング知識がなくても製造現場主導でデジタル化やデータ蓄積・活用を推進できる点にあります。例えば、作業手順書、品質チェックシート、部品発注といったアプリをブラウザ上で簡単に作成できるため、IT専門部署やベンダーに委託せずに製造現場の課題を現場で解決していくようにできます。

ブラウザ上でアプリを作成し、すぐにアプリに反映されます。

また、各種センサーや計測機器と連携できるので、手書き・手入力を防ぎ、製造現場のデジタル化の促進だけでなく、ミスや改ざん防止にも効果を発揮します。

TULIPで取得した製造現場のデータはダッシュボードで可視化します

製造業のデジタル化を遅らせている要因のひとつに「紙の文化」があります。紙の文化とは、製造現場における作業指示書や手順書、チェックシートなどを従来の紙に印刷し、使用するやり方のことで、これをいまだに続けている企業も多く見られます。こうした紙の文化に対する問題点を、高橋氏は次のように語ります。

“紙のチェックシートで品質管理している企業様は多くいらっしゃいますが、紙の問題点は「その時、本当にチェックしていたのか?値は正確なのか?」を後から確かめられないことにあります。例えば、流れ作業的にチェックや値を書き込んでしまった場合に、その真偽の見極めが難しいということもあります。また、手書きは記入ミスや文字が読みにくいといったことにもつながります。

『TULIP』は、アプリ上で誰がどの作業を行ったのかログのように保存できます。さらにセンサーや各種デジタル計測機器との接続で値の自動登録が可能で、手書き・手入力による記録ミスも防止。データそのものはクラウドで保持されるため、安全性向上と管理コスト削減の両方に貢献します。”

製造現場に紙はありません。モニターに表示されるTULIPで作業を進めます。

日本の製造業を再び盛り上げるために。製造業DXに求められることは

T Projectが製造現場プラットフォーム『TULIP』を推進する背景には、日本の製造業におけるデジタル化の遅れがあります。

特に日本の製造業は、欧米と比べてデータを活用した業務効率化や改善が進んでおらず、結果として競争力の低下につながっているという見方もあります。日本の製造業におけるDX化が遅れている原因について、高橋氏はこう語ります。

“日本企業のDXは進みがゆるやかという実感があります。その中でも製造業は特にDXが遅れており、その要因には現場と本社のシステムが分断されていることがあげられます。その背景には、生産管理や生産の改善活動にともなう企画は製造現場が主導権を握って自分たちで考え、実行するという文化があります。そのため、ITやデータの活用については生産現場で閉じて考えてしまい、企業全体のDXの遅れにつながっているのではないかと考えられます。”

TULIPならクラウドを通じて現場と本社間で収集データの共有や既存システムとの連携も容易で、導入により全社のデータ活用や業務効率化に取り組むことができます。高橋氏はTULIPの導入で期待できる効果について語ります。

“『TULIP』は、外部システムと連携できます。例えば、ERPシステムなどと連携すれば、受注内容をすぐに製造現場へ共有し、生産業務に着手し、完了したらERPに反映するといったことが可能になり、これまで日次や紙ベースでやり取りしていたデータがリアルタイムで本社と生産現場を行きかうようになります。また、生産管理システムと連携することでいつ着手できるか、どんな作業をすべきかをシームレスに確認することが可能になります。

製造業以外にも現場と本部の連携は大きな課題です。『TULIP』の導入効果として、会社全体のデータ活用や業務効率化につなげられるというのが大きなポイントなので、最近では建設業での案件も出てきています。”

製造現場では、現場と本社の分断という課題を解決するために、「熟練工に単独で作業させる」という従来の体制から「作業内容と結果をデータとしてシェアできるシステムを導入し、データから課題を見つけ、現場で解決する。さらには全社でデータを活用し、経営に生かす。」という体制への変化が求められます。このような背景から、T Projectは『TULIP』を製造現場へ導入し、データ活用による製造業DXの実現を目指しています。

T ProjectオフィスにはTULIPショールーム(TEC)も併設されています。見学申し込みはWebから。

クラウドサービス利用にセキュリティ担保は必須。Net Attest製品導入の背景

クラウドを通じて本社と製造現場間でデータを共有できる『TULIP』の使用には、データのやり取りを行う通信基盤(インターネットにつながる無線LAN環境など)の構築が必須です。その際、しっかりしたセキュリティを構築していなければ、見知らぬ他人から工場内ネットワークに侵入し、サプライチェーン攻撃をしかけてくるかもしれません。

安全なネットワークの整備は製造現場のDXを推進するうえで不可欠です。そこでクラウドサービスであるTULIPを導入する際は、ネットワークへの不正接続を強固な認証でシャットアウトする『Net Attest EPS』の導入を推奨します。TULIPを採用する前段階として、Net Attest EPSを導入することで、製造現場でも本社オフィスと同様の形で安全安心なセキュリティの担保が可能なのです。

Net Attestシリーズとの共同プロモーションを行った理由を高橋氏はこう語ります。

“これまでデータをクラウドにつなげることが少なかった製造現場では、無線LANの整備が必要です。その際にセキュリティは特に重要なのですが、そもそもセキュリティのリスクや対策の必要性を知らないお客様もいらっしゃいます。お客様はセキュリティの重要性から理解する必要があるのですが、ソリトンシステムズの『NetAttest EPS』は業界でもトップのシェア率を誇っていることもあり、お客様の納得にもつながりやすいと考えました。特に、製造現場も本社のオフィスと同じようなセキュリティ対策を担保できるという部分は、製造現場とオフィスが一体となってDXを進める製造業のお客様にも納得いただけるものと思っています。

NetAttestが20周年を迎えられたということですが、今も新しい機能が追加され、ますます進化を続けられているのは頼もしいですし、これからの発展も期待しています。”

謝辞

株式会社T Project様、インタビューにご協力いただき誠にありがとうございました。

ものづくりを支える「製造業」は、まさに日本の代名詞とも言える存在。NetAttestシリーズは今年で20周年を迎えることができましたが、これからも多くのお客様にとって安心・安全と感じていただける無線LAN環境の構築を目指して、製品・ソリューションの拡大を進めていきます。

取材日:2022年8月30日
株式会社ソリトンシステムズ

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム