【ネットワーク実態調査2023】DHCPの利用状況と選定のポイント

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ネットワークを構成する要素として、接続した機器にIPアドレスなどの設定情報を割り当てるDHCPの存在は非常に重要です。しかし、影に隠れてあまり意識されることは多くない存在といえるでしょう。そのようなDHCPについても、利用状況や選定のポイントについて回答を頂きました。加えて、近年のネットワーク環境におけるDHCPの重要性についても併せて見ていきましょう。

 

DHCPの利用状況も有線/無線LANと同様に高い

DHCPの「全社的に利用」の割合は、「5,000人以上」(66.5%)、「1,000人以上5,000人未満」(66.7%)、「200人以上1,000人未満」(60.5%)、「50人以上200人未満」(47.1%)となりました。およそ半数以上の企業がDHCPを利用しており、有線LAN/無線LANと同じく多くの企業で利用されていることがわかります。

 DHCPの利用状況



 

DHCP専用のソリューションを利用している割合は少ない

そんなDHCPの「提供形態」について確認したところ、「Windowsサーバーの付属機能」(36.5%)が最も多く、「スイッチ・ルーター機器の付属機能」(20.7%)、「ファイアウォール・UTM機器の付属機能」(19.6%)と続いており、実に7割強が何らかのシステムの付属機能として搭載されているDHCPを利用していることがわかります。


DHCPの【提供形態】【最も導入規模の大きいもの(1つ)】


「DHCP専用アプライアンス」の割合は10%に満たず、このことからもDHCPに注目して積極的に対応している情報システム部門はあまり多くないということが推測できます。

 

なぜDHCPを重要視する必要があるのか

影に隠れがちなDHCPですが、近年ではその重要性が注目されています。無線LAN環境は今後も規模が大きくなっていくことが予想され、さらに働き方も多様化しているため、多くの社員が一人で複数のデバイスを業務で利用する「マルチデバイス時代」になりつつあります。

 

DHCPの役割はネットワーク接続のために必要なIPアドレスなどの情報を自動的に付与することであり、無線LANの拡大・デバイスの増加によってDHCPの負担はますます増えていくことが予想されます。実際のところ、ネットワークが不安定になっている原因として、DHCPが過負荷となり処理しきれないことが原因であることも多いのですが、案外DHCP専用機に対する必要性が理解されていないのかもしれません。

 

現時点では問題が生じていなくても、DHCPはその重要性の高さから将来的な環境の変化に耐えうるものを準備しておく必要があります。ネットワークの管理に携わる情報システム部門などにおいて、ネットワークの停止や不調は非常に大きなリスクの一つです。このようなリスクに対処するためにも、DHCPについて今一度見直す時期に来ているといえるでしょう。

 

選定ポイントは「セキュリティの高さ」と「信頼性・安定性」

「DHCPで【導入・更改を検討する際に重視する点】(複数回答)」については、「セキュリティが高く、安全に利用できる」(54.2%)が最も多く、他のネットワークサービスと同様の回答が得られています。その後は、「障害が少なく、信頼性が高い」(51.9%)、「高負荷状態に強く、安定性が高い」(48.5%)、「IPアドレスの払い出し性能が高い」(41.1%)と続いています。

グラフの割合から見ても、セキュリティの高さと同じくらいDHCPの信頼性・安定性の高さも重要視されていることがわかる結果となりました。


DHCPで【導入・更改を検討する際に重視する点】【重視するもの(全て)】



 

単一回答では「セキュリティが高く、安全に利用できる」(30.1%)がやや突出する形となりました。DHCPサーバーを狙った「DHCPスプーフィング(なりすまし)」などのサイバー攻撃や、社内で固定IPアドレスを利用することによる不正アクセスのリスクなどから、DHCPに対するセキュリティの意識が高まっていると考えられます。


DHCPで【導入・更改を検討する際に重視する点】【最も重視するもの(1つ)】



 

加えて、単一回答では「障害が少なく、信頼性が高い」(19.6%)の割合が複数回答と比べると多くなっていることも注目すべき点です。DHCPがネットワークの根幹を成す存在であり、不調になると業務に多大な影響を及ぼすことから信頼性についても特に重要視されていることがわかります。

 

無線LAN/マルチデバイス時代に適した「NetAttest D3」

ソリトンシステムズでは、無線LAN/マルチデバイス時代に適したハイスペックな企業向けDHCPサーバー「NetAttest D3」を提供しています。他社製品に比べて最大10倍のIPアドレス払い出し能力を持つためパフォーマンスの心配がなくなるほか、多拠点における冗長化も統合管理で実現できることから、信頼性の高いDHCP環境を構築できます。専用設計のアプライアンス製品であるため導入・運用も容易であり、オールインワン認証アプライアンス「NetAttest EPS」と連携することで、セキュリティをさらに高めることができます。

 

今後も無線LAN環境は広がり続け、デバイスは増え続けるなかで、いかにネットワークを止めずに高負荷な環境下でも高いパフォーマンスを実現できるか、という点は重要になってきます。NetAttest D3は「止まらない」企業ネットワークが求められる現代に適したソリューションです。

【 NetAttest D3紹介ページ】

https://www.soliton.co.jp/products/category/product/network/netattest_d3/

調査データの引用について

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記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム