校務DX・GIGAスクール第2期に求められる“認証”と“ネットワーク”とは — NEW EDUCATION EXPO 2025 東京 出展レポート

教育現場とともに考えるICTのこれから
2025年6月、東京・有明で開催された「NEW EDUCATION EXPO 2025(NEE)」は、30回目の節目を迎えた展示会でした。
NEEは、教育関係者が最新の学習支援ツールやICTソリューションを一堂に比較・体験できる貴重な場として、例年高い注目を集めています。開催のタイミングも、春の人事異動を経て新任担当者の情報収集が本格化する時期と重なり、秋以降の予算化に向けた準備が動き出す時期としても重要です。
そんなイベントにおいて
今回のソリトンブースでは、2つのテーマに沿ってソリューションをご紹介しました。
ひとつは、
『NetAttest EPS』と『NetAttest D3』による「安全で安定した校内ネットワーク」の構築。
もうひとつは、
『Soliton OneGate』による「クラウドとオンプレミスの一括管理と多要素認証」の仕組みです。
3月に改訂されたガイドラインで“電子証明書を活用した多要素認証”が明記された影響もあり、認証やアクセス制御への関心が高まっていました。中でもOneGateへの注目は大きく、「ゼロトラスト」や「SSO(シングルサインオン)」といったキーワードに反応される方も多くいらっしゃいました。
会期中は、学校関係者と支援事業者がペアでブースを回る姿が多く見られ、具体的な導入や提案を見据えた相談も寄せられました。パネルだけでは伝えきれない製品の背景や活用例をご紹介する中で、現場の声から私たち自身も多くの学びを得ることができました。展示会という場の意義を、あらためて実感する機会となりました。
今回ご紹介した2つのテーマは、どちらも日々の運用に関わる実践的な内容です。それぞれの展示内容を、以下で詳しくご紹介します。
安全で安定した校内ネットワーク
最初の展示テーマは、校内ネットワークの安定運用を支える仕組みとしてご紹介したNetAttest EPSとNetAttest D3です。EPSは、端末やユーザーに電子証明書を発行・管理するしくみで、多様な端末を効率よく統制できます。
D3はDHCPサービスを提供する専用アプライアンスです。ネットワーク全体に影響する重要なしくみでありながら、第1期GIGAスクール構想では“オマケ機能”のような扱いで済まされることも少なくありませんでした。D3は、そうした課題に応える高性能で安定した専用機として、校内ネットワークを下支えします。
ブースでは、「持ち込み端末の管理」や「校内LANの接続制御」など、実際の運用に即した課題を取り上げ、EPSとD3の役割をご紹介しました。EPSが電子証明書で未許可の端末接続を防ぎ、D3が安定したDHCPを提供することで、確実な接続管理と安全なネットワーク運用が可能になります。
説明のなかでは、「端末が多く、人手が足りない中でこうした仕組みがあると助かる」といった声も多く、現場に合った提案の大切さを再認識しました。
展示全体ではOneGateへの注目が先行する傾向も見られましたが、EPSやD3の持つ運用面での効果や意義を、より伝わりやすく紹介していく必要があると感じました。NEEのような展示の場は、ネットワーク管理の重要性を共有する場として、今後も活用していきたいと考えています。
クラウドもオンプレミスも一括管理で多要素認証
2つめの展示テーマは、クラウド活用が広がる中で注目されている「統合的な認証基盤」です。Soliton OneGate(SOG)は、Google WorkspaceやMicrosoft 365などのクラウドサービスと校内システムの両方に対応し、電子証明書を使った多要素認証を一元的に実現します。
展示パネルでは、「ID/パスワード+電子証明書」の流れを図解し、自宅・学校・出張先など場所を選ばず安全にアクセスできることをお伝えしました。こうした仕組みは、日々の運用のしやすさや安心感にもつながります。
「クラウドの活用は進んでいるけれど、アクセス制御までは手が回っていなかった」「ゼロトラストに対応しているのか?」といった質問も多く寄せられ、関心の高さを感じました。
SOGの特徴である「電子証明書での端末識別」や「SSOによるログインの簡素化」についても、「なるほど、そういう仕組みなんですね」と納得いただく場面が何度もありました。具体的な導入イメージを持たれている方も多く、反応の手応えを感じることができました。
少ない人数でも安定してセキュリティを保てる仕組みとして、OneGateへの共感は高まっています。「校務DXにも使えそう」「次年度に検討したい」といった前向きな声も多数いただきました。
GIGA更新と校務DXを支える次の一手へ
GIGAスクール構想の第1期から約5年。端末やクラウドの普及が進む中で、教育現場では「これからの運用」を見直す動きが広がっています。外部からのサイバー攻撃も高度化する中、「誰が」「どの端末で」「どこから」アクセスしているかを把握し、必要に応じて制御するしくみが必要とされています。
今回の展示を通して、認証とネットワークが教育ICTを支える“縁の下の力持ち”であることを、あらためて実感しました。現場の皆さまも、その必要性を強く意識されていることが会話の中から伝わってきました。信頼できて、効率よく運用できるシステムが、学びを支える大事な土台になるという認識が、着実に広がっているように感じます。
今後もこうした展示の場を通じて、現場の声をしっかり受けとめながら、安心して使える環境づくりを支えてまいります。
今回の展示をご覧になれなかった皆さまにも、本記事が少しでも参考になれば幸いです。校務DXやGIGAスクール第2期に向けた取り組みについては、当社サイトでも情報を発信していますので、ぜひご覧ください。
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