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Javaとは? 10分でわかりやすく解説

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UnsplashGabriel Heinzerが撮影した写真      

Javaは、1995年にサン・マイクロシステムズ社により公開されたオブジェクト指向プログラミング言語です。プラットフォーム非依存で動かせる実行基盤(JVM)と、豊富な標準ライブラリ/エコシステムを背景に、業務システムからWebサービス、クラウド、組込みまで幅広く利用されています。一方で、起動時間やメモリ消費、学習コストなど「向き不向き」もあります。本記事では、Javaの歴史と特徴、利点と欠点、用途、開発環境の考え方を整理し、システム開発の判断材料を10分でつかめる形で解説します。

Javaとは何か?

Javaとは、1995年にサン・マイクロシステムズ社により公開された、オブジェクト指向を中心に設計された汎用プログラミング言語です。Javaは「Java言語」そのものに加え、Javaプログラムを動かす実行環境(JVM)や標準API群を含む“プラットフォーム”として理解すると、全体像がつかみやすくなります。

Javaの歴史と特徴

Javaは当初、家電などの組込み機器向けも視野に開発されましたが、その後はインターネット普及とともにサーバーサイド用途で存在感を高めました。現在は、オープンソース実装のOpenJDKを中心に、複数ベンダーがビルドやサポートを提供する形で広く利用されています。

Javaの代表的な特徴は以下の通りです。

  • プラットフォーム非依存性:同じバイトコードをJVM上で動かすため、OS差異を吸収しやすい
  • オブジェクト指向:大規模開発での構造化・再利用を意識した設計がしやすい
  • 自動メモリ管理:ガベージコレクション(GC)により、メモリ解放の多くをランタイムが担う
  • 標準APIとエコシステム:ネットワーク、並行処理、I/O、暗号、データ構造などが充実

オブジェクト指向プログラミングについて

Javaは、オブジェクト指向プログラミング(OOP)をサポートしています。OOPは、プログラムをオブジェクト(データと振る舞いを持つ部品)の組み合わせとして捉える考え方です。これにより、責務の分離や再利用、変更に強い設計を目指しやすくなります。

  • カプセル化:内部状態を隠し、外部へは必要な操作だけを公開する
  • 継承:既存のクラスを拡張して新しい振る舞いを追加する(ただし過度な継承は複雑さの原因にもなる)
  • ポリモーフィズム:同じインターフェースでも、実装に応じて動作を差し替えられる

Javaの利点と欠点

Javaの利点は、開発と運用の現実に直結するところにあります。

  • 可搬性:実行環境(JVM)が揃えば、同一の成果物を動かしやすい
  • 保守性:型・構造化の恩恵で、大規模開発やチーム開発で品質を保ちやすい
  • エコシステム:フレームワーク、ライブラリ、運用ノウハウ、採用市場が厚い
  • 性能の伸びしろ:JITコンパイルや最適化により、長時間稼働するサービスで性能を出しやすい

一方で、欠点(または注意点)も押さえておく必要があります。

  • 起動時間・メモリ消費:JVM起動やクラスロード、GCのため、軽量用途では不利になりやすい
  • 学習コスト:言語機能に加え、ビルド、依存管理、フレームワーク理解が必要になりがち
  • 書き方のばらつき:自由度が高い分、設計・規約が弱いとコードが肥大化しやすい

なお「Javaは遅い」という印象は文脈次第です。短時間の一発実行や極小メモリ用途では不利でも、サーバーで長時間動かすアプリでは最適化が効いて高速に動作するケースも多くあります。

Javaの用途と適した分野

Javaは、特に「長期運用」「複数人開発」「堅牢性が重視される」場面で選ばれやすい言語です。

分野用途
Webアプリケーション/API認証・決済・業務ロジックなど、堅牢性が必要なサーバーサイド
クラウド/マイクロサービスSpring Bootなどを用いたサービス開発、観測性(ログ/メトリクス)と相性が良い
モバイルAndroidではKotlinが主流になりつつあるが、Java資産は今も多い
デスクトップツールや社内向けGUI、バッチ処理など(用途は選ぶ)
組込み/IoT要件次第で採用(軽量性が最優先なら別選択肢も検討)

特に、大規模な業務システムや複雑なビジネスロジック、長期保守が前提のプロジェクトでは、Javaの強みが出やすいと言えます。

Javaの基本構文

Javaを始める上では、まず「型」「条件分岐」「ループ」「クラス」「例外」の基本形を押さえるのが近道です。

変数と型

Javaでは、変数宣言時に型を指定します。

int number = 10;

主なプリミティブ型は以下の通りです。

  • byte:8ビット整数
  • short:16ビット整数
  • int:32ビット整数
  • long:64ビット整数
  • float:32ビット浮動小数点
  • double:64ビット浮動小数点
  • boolean:真偽値
  • char:Unicode文字

文字列(String)や配列、クラスは参照型として扱います。

条件分岐と繰り返し処理

if文の例です。

int score = 80;
if (score >= 60) {
    System.out.println("合格");
} else {
    System.out.println("不合格");
}

for文の例です。

for (int i = 0; i < 5; i++) {
    System.out.println(i);
}

メソッドとクラス

Javaでは、クラスが基本単位となり、メソッドで処理を分割します。簡単な例です。

public class Person {
    private String name;

    public void setName(String name) {
        this.name = name;
    }

    public String getName() {
        return name;
    }
}

例外処理とエラーハンドリング

例外はtry-catchで捕捉します。

try {
    int result = 10 / 0;
} catch (ArithmeticException e) {
    System.out.println("ゼロ除算が発生しました。");
}

実務では、例外を握りつぶさず、ログ・リトライ・ユーザーへの返し方まで含めて設計するのが重要です。

Javaの開発環境

JDKとJREの違い

Javaの開発で基本になるのがJDK(Java Development Kit)です。JDKには、コンパイラや各種ツール、実行環境(JVM)と標準ライブラリが含まれます。従来は実行専用としてJRE(Java Runtime Environment)が配布されることもありましたが、近年は「JDKを入れて実行も行う」運用が一般的になっています(配布形態はベンダーやバージョンで変わります)。

統合開発環境(IDE)の紹介

Java開発では、IDEの支援が生産性に直結します。代表例は次の通りです。

  • Eclipse:プラグインが豊富で、長く使われている定番IDE
  • IntelliJ IDEA:補完やリファクタリングが強力で、近年の主流の一つ
  • NetBeans:オープンソースIDE(用途に応じて選択)

ビルドツールと依存関係管理

大規模開発では、ビルド自動化と依存関係管理が必須です。代表的な選択肢は以下の通りです。

  • Apache Maven:標準的な選択肢。依存関係管理が強い
  • Gradle:柔軟性と高速化の余地があり、モダンな案件で多い

ツールの優劣よりも、チームで運用できる標準化(ディレクトリ構成、CI、バージョン固定)が大切です。

テストと品質維持

Javaはテスト文化が根付きやすく、JUnitなどのテストフレームワークを使った自動テストが一般的です。単体テストだけでなく、結合テストや契約テスト、静的解析(例:Checkstyle/SpotBugs等)を組み合わせることで、長期運用の品質を保ちやすくなります。

Javaのエコシステム

主要なJavaフレームワーク

Javaはフレームワークの選択肢が非常に多いのが特徴です。現在の主流を中心に整理します。

  • Spring Framework / Spring Boot:業務WebアプリやAPIで最有力。設定・運用ノウハウも多い
  • Jakarta EE:エンタープライズ用途の標準群(アプリサーバーと組み合わせるケースも)
  • Hibernate(ORM):データベースとオブジェクトの橋渡しで定番(JPA実装として使われることが多い)
  • Quarkus / Micronaut:起動時間やコンテナ適性を意識したモダンフレームワーク

なお、Strutsなど過去に広く使われたフレームワークも存在しますが、現在は保守方針や採用状況をよく確認した上で選ぶのが安全です。

Javaのライブラリと標準パッケージ

標準ライブラリ(Java SE)は用途が広く、次のようなパッケージが頻出です。

  • java.lang:基本クラス(String、Objectなど)
  • java.util:コレクション、日時、ユーティリティ
  • java.io / java.nio:入出力、ファイル、バッファ
  • java.net:ネットワーク通信
  • java.sql:JDBCなどDB接続

加えて、Apache Commonsなどの定番ライブラリも多く、枯れた部品を組み合わせて開発しやすいのが強みです。

自社開発でJavaを選ぶときの判断ポイント

「Javaが良い/悪い」ではなく、要件との相性で判断するのが現実的です。検討時の観点をまとめます。

  • 長期運用が前提か:保守と人材確保のしやすさを重視するなら有力
  • 複雑な業務ロジックがあるか:設計・テストの仕組みを整えやすい
  • 性能要件はどこにあるか:スループット重視なら強い一方、起動時間やメモリ最小化が最優先なら再検討
  • チームのスキルと採用市場:学習コストと採用のしやすさのバランスを見る
  • 運用基盤(CI/CD、監視、ログ):エコシステムは強いが、決めごとがないと肥大化しやすい

結論として、Javaは「堅牢で、長く運用する」タイプのシステムで強みが出やすい言語です。一方で、軽量さや即時性が最重要の領域では、別言語・別基盤を含めた比較が必要になります。

まとめ

Javaは、JVM上で動作するプラットフォーム非依存なオブジェクト指向言語として、業務システムやWebサービスを中心に幅広く利用されています。豊富な標準APIとエコシステム、人材層の厚さが強みで、長期運用・大規模開発で特に力を発揮します。一方で、起動時間やメモリ消費、学習コストといった注意点もあるため、要件(性能・運用・チーム体制)と照らし合わせて採用判断を行うことが大切です。

Javaに関するよくある質問

Q.JavaとJVMは何が違いますか?

Javaはプログラミング言語で、JVMはJavaのバイトコードを実行する仮想マシンです。Javaは「言語+実行基盤(JVM)+標準ライブラリ」というセットで理解すると整理しやすくなります。

Q.「プラットフォーム非依存」とはどういう意味ですか?

OSごとに別の実行ファイルを作るのではなく、JVMが動く環境なら同じバイトコードを動かしやすい、という考え方です。ただし実務ではOS差(ファイルパスや文字コード、依存ライブラリなど)の考慮が必要な場合もあります。

Q.Javaは本当に遅いのでしょうか?

用途次第です。短時間で終了する処理や極小メモリ用途では不利になりがちですが、サーバーで長時間動かすアプリではJIT最適化が効き、性能を出せるケースも多くあります。

Q.Javaの「ガベージコレクション」は何が嬉しいのですか?

メモリ解放の多くをランタイムが担うため、手動管理によるバグ(解放漏れ・二重解放など)を減らしやすくなります。一方で、GCの挙動が性能に影響するため、要件によってはチューニングが必要です。

Q.JDKとJREは必ず両方必要ですか?

開発には基本的にJDKが必要です。近年はJDKを入れて実行も行う運用が一般的で、JREを別途用意しないケースも増えています(配布形態はベンダーやバージョンで異なります)。

Q.Javaはどんなシステムに向いていますか?

長期運用の業務システム、複雑な業務ロジックがあるWeb API、チーム開発で品質と保守性を重視するプロジェクトなどで強みが出やすいです。

Q.逆にJavaが向かないケースはありますか?

起動の速さや極小メモリが最優先の用途、短命な小規模ツールで依存管理や設計が負担になるケースなどでは、別言語・別基盤のほうが適する場合があります。

Q.フレームワークは何を選べばよいですか?

一般的な業務Web/APIではSpring Bootが採用されることが多いです。要件(起動時間、コンテナ適性、運用方針)によってJakarta EEやQuarkusなども候補になります。

Q.学習を始めるなら何から手を付けるべきですか?

文法(型・制御構文・クラス・例外)の基礎→ビルド(Maven/Gradle)→テスト(JUnit)→簡単なWeb API(Spring Bootなど)の順に進めると、実務で使える形になりやすいです。

Q.自社のシステム開発でJava採用を決める際の最重要ポイントは?

要件(性能・運用・寿命)と体制(開発者スキル、保守体制、標準化)の整合です。Javaは長期運用・大規模開発で強い一方、軽量さ最優先の領域では比較検討が欠かせません。

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム