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セキュリティインシデントとは? わかりやすく10分で解説

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目次

セキュリティインシデントとは

セキュリティインシデントとは、情報セキュリティに関連する事故や攻撃を指す一般的な用語です。簡潔に言えば、企業や組織が情報セキュリティに関して遭遇するネガティブな状況全般を表します。

具体的な例としては、マルウェアの感染、不正アクセス、従業員による情報漏れなどがあります。これらはすべて、企業や組織が重要な情報を保護するためのセキュリティが何らかの形で破られた状況を示しています。

情報セキュリティは、現代社会だけでなく未来の社会で必要不可欠な柱であり、それが守れていないというのは大変な事態を意味します。

セキュリティインシデントの発生パターン

具体的なセキュリティインシデントの発生パターンについて考えてみましょう。一般的に、インシデントは特定のパターンに従うことが多いです。これは、攻撃者が特定の手法をみっちりと学習し、それを実践するためです。

三大クラスの脅威に、マルウェアの感染、不正アクセス、そして従業員による情報漏えいがあります。これらは全て致命的な影響をもたらす可能性があるため、それぞれのパターンを理解し、対策を行うことが重要です。特に紙媒体を経由する情報漏えいには、ペーパーレス化が効果的と言われています。

セキュリティインシデントの影響

一度発生したセキュリティインシデントは、企業経営にとって大きなリスクをもたらします。不正アクセスや情報漏えいによって、顧客情報が流出した場合、信用失墜や顧客離れを引き起こし、経済的なダメージを受けます。

また、インシデント発生後は原因の特定や対策への取り組みに多大な時間とコストがかかることもあります。ビジネスの重要な資源を投入することなく予防するためにも、セキュリティ対策は不可欠です。

特に、情報セキュリティ体制の整備や従業員教育を徹底すること、ネットワークやソフトの安全性を継続的に向上させることは、インシデント防止における鍵となります。

セキュリティインシデントの発生要因

セキュリティインシデントの発生には多くの要因が存在します。大きく分けて、外的要因と内的要因に分けられます。外的要因は社外からの攻撃、内的要因は社内の人員による情報漏えいを指します。また、デジタル化が進む現代社会により、新たなセキュリティインシデントが増加しています。

一つのインシデントに複数の要因が絡み合っていることが多く、全てのインシデントを完全に防ぐことは難しいとされています。

それでは、それぞれの要因について詳しく解説していきましょう。

外的要因によるセキュリティインシデント

外的要因によるセキュリティインシデントとは、主に社外からの攻撃者によって引き起こされます。マルウェアの感染や標的型攻撃、不正アクセスなどが典型的な例です。

人間が関与しなくても自動で感染するマルウェアや、特定の組織を狙った標的型攻撃は、一度引き起こされれば大きな混乱を招きます。

防衛策としては、コンピュータのセキュリティ対策ソフトを常に最新に保ち、不審なメールやサイトからのダウンロードは避ける等が効果的です。

内的要因によるセキュリティインシデント

内的要因によるセキュリティインシデントは、社内の人員が誤って情報を漏らす、あるいは故意に情報を漏らす等、組織内部から引き起こされる問題を指します。

情報管理のミスや、機密情報を不適切に扱ったことが原因となることが多いです。

これに対する予防策としては、従業員教育の徹底や、情報管理に関するルールや体制の整備が重要です。

デジタル化が進むことで増えるセキュリティインシデント

現代は急速にデジタル化が進むことで生じるセキュリティインシデントが増えつつあります。

インターネットの普及により、さまざまなデバイスがネットワーク化され、情報の取り扱いが増えることで、新たな攻撃経路が生まれています。

これらの傾向に対応するためのセキュリティ対策ソフトも様々に提供されていますが、それに伴う教育や対策も重要です。

セキュリティインシデントへの対応

セキュリティインシデントへの対応は企業活動において怠ることのできない課題となります。ここでは、セキュリティインシデントが発生した際にどのような対応が必要か、フレームワークについてなど具体的な対策法についてご紹介します。

セキュリティインシデントの発生に備える

セキュリティインシデントの発生に備えるためには、まず情報資産の把握、情報セキュリティ体制の整備、従業員教育の徹底が求められます。情報資産の把握は、情報の流れや責任範囲を明確化し、リスクを最小限に抑えるために重要です。

また、情報セキュリティ体制の整備とは、必要なセキュリティツールの導入や、それらの管理体制を作成することを意味します。ここでは専門家の意見を取り入れることが推奨されます。

最後に、従業員教育の徹底は、セキュリティへの意識向上を図るために不可欠です。従業員全体でセキュリティ対策をとることで、全体としての防御力が増します。

セキュリティインシデント対応のフレームワーク

セキュリティインシデント対応のフレームワークとは、インシデント発生時の組織の行動指針を示す手法のことです。ここは多角的かつ柔軟に対応できる体制の作成が求められます。

具体的には、通常の業務フローと並行して、インシデント発生時のフローを明確化し、それをすぐに取り出し適用できるようにすると良いでしょう。このフローには具体的な対応だけでなく指揮命令系統 も含めると、対応がスムーズに行われます。

そして、このフレームワークはインシデントが発生した際のパニックを防ぎ、効率的に対応するためのとても重要なツールです。

セキュリティインシデントへの迅速な対策

セキュリティインシデントへの迅速な対策とは、対外的な情報の公開、内部対応、原因分析の三つの柱が中心となります。これらを迅速に行うことで、被害の拡大を防ぎ、企業の信頼を保つことが可能となります。

対外的な情報の公開は企業の信用度に関わり、透明性を保つために重要です。内部対応はセキュリティインシデントの被害拡大や再発防止に直結し、原因分析を通じて、根本的な解決を目指すべきです。

これらの対策は、時間とともに被害が拡大するインシデントに対してきわめて速やかに行うべきです。

セキュリティインシデントへの後処理

セキュリティインシデントへの適切な後処理は、その後の企業活動に深く影響を与えます。ここでは、事後対策の立案、再発防止策の実施、個々の対策の見直しが重要となります。

事後対策の立案は、セキュリティインシデントの再発防止に繋がります。具体的な施策や工程、担当者を明確にしましょう。再発防止策の実施は事後対策を具体化する作業で、もし再発があれば再度見直すことが必要です。

そして個々の対策の見直しは、全体のセキュリティリスクを低減するための重要な作業です。一度立てた対策が完全であるとは限らず、時代や状況に合わせて更新する必要があるためです。

セキュリティインシデントの予防策

セキュリティインシデントとは、情報セキュリティに関連する事故や攻撃に遭う事態を指します。このようなインシデントの発生には、外的要因と内的要因があります。防止策としては、情報セキュリティ体制の整備、従業員教育の徹底、ネットワークやソフトの安全性向上、ペーパーレス化の推進などが挙げられます。

ここからは、具体的な予防策について詳しく解説します。
それぞれの予防策は、組織全体で取り組むことが必要で、全社員が当事者意識を持って取り組み、情報漏えいリスクを低減させることが求められます。

情報セキュリティ体制の整備

まずは情報セキュリティ体制の整備が重要です。企業内にセキュリティポリシーを設け、それを組織全体で共有し理解することが求められます。

具体的には、情報セキュリティ専門家の配置や、定期的なセキュリティ診断を行い、弱点を発見し改善する取り組みが重要となります。

また、情報を同一性保持の観点から分散管理することで、全体としてのリスクヘッジを図ることが可能となります。

従業員教育の徹底

セキュリティインシデントの内的要因は従業員の不注意によるものが多いため、従業員教育は非常に有効な防止策となります。

教育の対象は、新入社員だけでなく、全従業員とすることが理想的です。定期的な再教育を行い、常にセキュリティ対策の意識を高めることが重要です。

教育内容は、例えばパスワードの管理方法や、不審なメールへの対応、マルウェア対策などが考えられます。

ネットワークやソフトの安全性向上

ネットワークやソフトウェアの安全性向上も重要な予防策です。

ネットワークにはファイアウォールや侵入検知システム、アンチウィルスソフトなどを導入し、不正アクセスを防ぐための対策をとることが必要です。

また、ソフトウェアについては最新のパッチを適応し、脆弱性をつかれるリスクを減らすことが求められます。

ペーパーレス化の推進

最後に、ペーパーレス化の推進も重要な取り組みとなります。紙媒体は情報漏えいの経路となることもあり、リスクの低減策として有効です。

具体的には、情報管理のデジタル化や電子文書化、電子書類の配布などが考えられます。

また、ペーパーレス化により一部の印刷コストを削減でき、環境にも優しい取り組みとなります。

セキュリティインシデントがもたらす影響

セキュリティインシデントは、その影響範囲と深刻さが多岐にわたります。直接的な損失から間接的な損失、企業レベルから社会全体への影響に至るまで、その影響は計り知れません。

直接的な損失

セキュリティインシデントが発生した際の最も直接的な影響は、データの損失や盗難、システムのダウンなどです。これらは業務遂行に直接関わる重大な問題で、修復には時間とコストがかかります。

情報の重要性や機密性によっては、営業への大打撃や法的責任を問われる可能性もあるため、適切な早期対応と、綿密な事後管理が求められます。

間接的な損失

セキュリティインシデントによる影響は、直接的な損失だけでなく、ブランドイメージの損傷や顧客離れといった間接的な損失も引き起こします。

一度失った信頼を回復するためには時間がかかりますので、企業の長期的な成長に大きな影響を与える可能性があります。

これらのリスクを軽減するためには、事前の定期的なセキュリティチェックと対策が不可欠です。

セキュリティインシデントが企業に与える影響

セキュリティインシデントは企業に対して、生産性の低下、コスト増加、業績の悪化といった悪影響をもたらします。また、長期にわたる法的問題や社会的信用の低下も避けられません。これらは企業の成長を阻害しかねません。

しかし、事前に適切なセキュリティ対策を講じておけば、これらのリスクは大きく低減できます。

社会全体に与える影響

そして、企業が被る影響は社会全体にも波及します。重要なインフラがダウンすると、社会全体の機能が混乱し、深刻な経済的被害をもたらす可能性があります。

また、個々の顧客情報が漏洩すると、個々の利用者にも深刻な被害をもたらします。

これからの情報社会において、セキュリティインシデントを未然に防ぐ対策が非常に重要であるといえます。

セキュリティイベントとインシデントの違い

情報セキュリティの世界では、「セキュリティイベント」と「セキュリティインシデント」はよく使われる用語であり、それぞれ異なる事象を示します。

セキュリティイベントとは

セキュリティイベントとは、潜在的な問題や脅威を示す一連の情報のことを指します。例えば、不審なログイン試行や、システムの異常な動作、ユーザーの異常な行動などがこれに該当します。この段階ではまだ危険性は確認されておらず、リスクの可能性を示す「情報」の段階です。

これらの情報は通常、ファイアウォールやIDS (侵入検知システム) などのセキュリティシステム、エンドポイント保護ソフトウェア、ログ管理システムなどから収集されます。重要なのは、これらの情報を適切に分析・理解することで、可能な脅威を早期に発見することが可能となります。

セキュリティイベントは無数に発生しますが、全てが問題とは限りません。実際に問題となるのは、セキュリティポリシーに違反するような行動やシステムの異常な動きが確認されたときで、このような状況が「セキュリティインシデント」へとエスカレートする可能性があります。

セキュリティインシデントとの違い

セキュリティインシデントは、セキュリティポリシーやシステムの正常な動作を侵害するイベントを指します。これは競合他社によるサイバー攻撃、不正アクセス、マルウェアの感染、内部者によるデータ窃盗などが例となります。

セキュリティイベントとの大きな違いは、「インシデントは明確なリスクや脅威を含む」ことです。今述べたように、セキュリティイベントは単なる「可能性」を示す情報ですが、インシデントはこの可能性が現実の脅威に変わった状況を示します。

セキュリティイベントが単なる情報の低い解像度の観察であるのに対し、セキュリティインシデントは高い解像度で具体的な脅威や危険を観察するための手段と言えます。

変異するセキュリティイベントとインシデント

時代とともに変化する技術と社会環境は、セキュリティイベントとインシデントの形態を変えます。

例えば、クラウド技術の普及やIoTデバイスの増加により、攻撃者はそれらの新しい技術を攻撃の手口に利用するようになります。これは新たなセキュリティイベントやインシデントを生み出し、その対策を求めます。

そのため、企業や組織は継続的なセキュリティ対策の見直しや更新が必要となり、これが情報セキュリティ管理における重要なタスクとなっています。

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム