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スミッシングとは? わかりやすく10分で解説

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目次

スミッシングとは

スミッシングとは、ショートメッセージサービス(SMS)を使ったフィッシング詐欺の一種です。この詐欺は、ユーザーが受信したSMS内のリンクを誤ってクリックすることで成立します。

スミッシングの意味

スミッシングとは、「SMS phishing」の略語であり、SMS(ショートメッセージサービス)を利用したフィッシング(釣り)詐欺のことです。不審なSMSが送られ、リンクを押すことによって個人情報や金銭を盗まれる危険性があります。

フィッシング詐欺についての詳細は、以下の記事をご参照ください。
フィッシング詐欺とは?手口や企業に必要な対策など

スミッシングの起源と歴史

スミッシングは、スマートフォンの普及と共に広まりました。スマートフォンが日常的に利用されるようになり、携帯電話番号が多くの事業者や個人に知られるようになったことで、この攻撃が使われるようになりました。また、スパムメールによる被害が社会問題化した影響もあります。

スミッシングと類似するサイバー攻撃

フィッシング詐欺とは、詐欺師が偽のウェブページを作り、そのページを訪れたユーザーからパスワードやクレジットカード番号を盗む攻撃です。スミッシングもこのフィッシング詐欺の一種で、その手口は通常のフィッシング詐欺と同じく、信頼できる組織や事業者を装っています。

また、スミッシングはボイスフィッシングやメールフィッシングとも類似しています。これらも偽のメッセージを通じて個人情報を騙し取る詐欺手法ですが、その手口は各々の通信手段によるものです。

スミッシングの全体像

スミッシングの手口はさまざまですが、その中でも共通する特徴は、マルウェアを含むアプリのインストールを誘導し、SMSや電話帳の情報を盗み出し、その情報を使って他の人々に対しても同様のSMSを送ることです。

このようにして悪意のある者たちは、被害者のスマートフォンを乗っ取り、データを盗み見たり悪質なURLへ誘導したりします。

そのため、スミッシングに対する警戒は非常に重要であり、不審なSMSに対しては直接返信せず、公式の問い合わせ窓口に確認するなどの対策が求められます。

スミッシングの具体的な手口

スミッシングは、フィッシング詐欺の一種で、多様な手口で攻撃を行います。以下に主な手口を詳しくご紹介します。攻撃手法について知っておくことで、自身の大切なデータを守ることができます。

マルウェアを含むアプリのインストール

最初に紹介するスミッシングの手口は、マルウェアを含むアプリのインストールを促すものです。攻撃者は不審なSMSを通じてユーザーにアプリのインストールを求めるリンクを送ります。

このリンクをクリックすることでマルウェアが含まれたアプリがインストールされ、スマートフォンが攻撃者の手に落ちるパターンが多いです。

不審なアプリをインストールすることは無用な危険を招きかねないため、信頼できないメッセージのリンクをクリックすることは避けましょう。

SMSや電話帳の情報を盗む

次の手口は、SMSや電話帳の情報を窃取する方法です。こちらもSMSがツールとして使われますが、ここでの目的は個人情報を盗み取ることです。

ユーザーが無警戒にリンクを開くと、攻撃者がその裏でSMSの内容や電話帳の情報を盗むことができます。この手口によって大量の個人情報が流出し、二次的な攻撃の材料にされることがあります。

情報を盗まれないようにするためには不明なSMSから届いたリンクを無警戒に開かないことが大切です。

盗まれた電話番号に対して不審なSMSを送る

なお、こういった一連の防御策を踏まえても、すでに情報が盗まれてしまっている場合は別の攻撃が襲ってきます。それが、盗まれた電話番号に対して不審なSMSを送りつける手口です。

攻撃者は不審なSMSを送るなどして、一度盗んだ情報を用いて繰り返し攻撃を仕掛けます。そしてその攻撃が更なる情報漏洩を引き起こす危険性があります。

そのため、認識されていない発信者からのSMSは無視する、あるいは削除することが推奨されます。

なりすまし

最後に紹介するのは「なりすまし」です。なりすましによる攻撃では、攻撃者が知名度が高い配送業者やインターネットサービス提供者を偽装します。

その上で、不在通知やパスワードリセットなど、思わずクリックしてしまいそうな内容のSMSを送り、その中には悪意あるURLが記載されているのです。

このような不審なメッセージが届いた場合には、必ず公式の問い合わせ窓口に直接連絡を取ることが重要です。このことによって適切な対処が可能となります。

スミッシングによる被害

スミッシングは、その巧妙な手口と非常に高い破壊力から、個人や企業が受ける被害は非常に深刻です。ここでは、スミッシングによる主な被害の種類について、具体的な例を挙げて解説します。

スマートフォンの乗っ取り

スマートフォンの乗っ取りは、スミッシングの初期段階で発生する可能性の高い被害です。

不審なURLをタップすることで、ユーザー自身が知らず知らずにマルウェアをダウンロードし、デバイスが乗っ取られてしまいます。

一度スマートフォンが乗っ取られると攻撃者に端末を自由に操作されてしまうため、SNSのアカウント情報やクレジットカード情報等が盗み出されてしまう可能性があります。

スマートフォン内のデータ収集や盗み見

スマートフォンの内部データの収集や盗み見もまた、スミッシングによる典型的な被害です。

スミッシングによりスマートフォンが乗っ取られた場合、SMSや各種アプリのメッセージ、通話記録、写真や動画などのパーソナルデータが、悪用される恐れがあります。

また、これらの情報が第三者に売却されることで、被害がさらに拡大することもあります。

悪質なURLへの誘導

スミッシングの主な攻撃手段の一つに、不審なURLへの誘導があります。

不審なURLは一見すると無害なメッセージに見えることが多いので、ユーザーがURLをタップしやすくなってしまいます。

しかし、そのURL先にはマルウェアやスパイウェアが埋め込まれており、これによりユーザーのスマートフォンが攻撃対象になってしまいます。

課金を伴うURLへの誘導

課金を伴うURLへの誘導も、スミッシングの手口の一つで、金銭的な被害をもたらします。

この場合、ユーザーが不用意にURLをタップすると、彼らの知らない間に有料サービスに加入させられ、課金されてしまうことがあります。

この手口は特に、金銭的な被害を直接的に引き起こすことから、他のスミッシングよりも深刻とされています。

スミッシング対策のステップ

以上に挙げたような手法で攻撃者はスミッシング攻撃を使って我々のデータを狙ってきますが、効果的な対策を講じることで、個人や企業のデータを守ることができます。ここからは、スミッシングの対策方法について解説します。

届いたURLが公式のものか確認する

スミッシングの最初の防御ラインは、受信したURLの正当性を確認することです。疑わしいSMSが届いた場合、慌てずにメッセージ内のURLを確認しましょう。

公式のURLは通常、信頼できる企業や組織のドメインを含むはずです。一方、詐欺URLはランダムな文字列や不審なドメインを含むことが多いです。

また、URLの先頭に“https”が含まれていることを確認しましょう。これはセキュアなサイトを示す指標となります。

不審なSMSに直接返信せず公式の問い合わせ窓口に確認する

次のステップは、不審なSMSに直接返信しないことです。疑わしいメッセージがあった場合は、公式の問い合わせ窓口に連絡を取ってみましょう。

不審なSMSに不用意に返信すると、それが本物の企業からのメッセージでなくとも、あなたがアクティブなターゲットであることを詐欺師に示すことになります。これにより、更なる攻撃のリスクが高まる可能性があります。

したがって、正当性が不明なメッセージは無視するか、メッセージの送信元が本当にあなたが利用しているサービスや企業から来たものであることを確認すべきです。

スミッシングの手口や手法に関する情報を共有し、周知する

スミッシング対策の第三のステップは、詐欺の手口と手法について学び、情報を共有することです。

これにより、あなた自身だけでなく、周囲の人々もスミッシング攻撃から身を守ることができます。ニュースやセキュリティ関連のウェブサイト、専門家のブログから最新の詐欺手法を学びましょう。

また、手に入れた知識は、家族や友人、同僚などと共有することを推奨します。共に学ぶことで、コミュニティ全体のセキュリティレベル向上につながります。

SMSに届いたURLは基本的にタップしない

最後に、原則的にSMSに届いたURLはクリックしないようにしましょう。これがスミッシング攻撃から身を守る最良の方法です。

申し込みをしているなど心当たりがないにも関わらず「荷物の配達状況」や「口座情報の更新」を知らせるSMSが届いた場合、それは詐欺の可能性が高いです。

本当に重要な通知であれば、企業や組織は電話や公式アプリ、公式ウェブサイトを通じてコンタクトを取ることが一般的です。どうしても確認が必要な場合には、直接公式サイトにアクセスするか、公式の問い合わせ窓口へ連絡を取るべきです。

スミッシングの現状と未来

スミッシングは、近年、かつてない速度で急成長を遂げているサイバー攻撃の一種です。その攻撃の特性とそれに対する対策は、既に多くの国及び組織にとって一大課題となっています。ここでは、その現状と法制度、対策の取り組み、そして未来について深く掘り下げていきます。

スミッシングの現状と法制度

犯罪者がテクニカルな手口を利用して攻撃を行う一方、スミッシングについてはまだ世間的に十分に理解されていないため、年々被害が増加しています。スミッシングへの対策としては、心当たりがないURLをクリックしない、公式の問い合わせ窓口に確認をするなど個別の対処が重要ですが、それだけでは十分ではありません。

そのような状況を打開するためには、法制度によるサポートが必須と言えます。幸いなことに多くの国では、フィッシング、スミッシングに関連した行為が法によって取り締まられています。しかし、早急な立法と犯罪者の高度化に対する適応が求められています。

スミッシング対策の国内外の取り組み

スミッシング対策のための取り組みは、各々の国や企業で進められています。脆弱性の把握と対策の効果を高めるため、世界中の専門家による積極的な研究と開発が行われています。

その代表的な取り組みの一つに、米国で開発されたSMSフィルタリングシステムがあります。このシステムは、危険なリンクや不審なメッセージを自動的にフィルタリングするもので、効果的なスミッシング対策となっています。

サイバーセキュリティとの関連性

サイバーセキュリティとスミッシングは密接に関連しています。サイバーセキュリティの原則や対策がスミッシングにも役立つからです。例えば、セキュリティ・ネットワーキングの原則は、スミッシングに対する防御力を助けます。

しかし、スミッシングはクリック一つで重大な損害を及ぼす可能性があり、サイバーセキュリティ対策を一歩先に進める必要があります。そのためスミッシングに対する対策は、サイバーセキュリティ全体の枠組みで強化されることが期待されます。

スミッシングと未来

スミッシングをはじめ、サイバー攻撃の脅威は増していく一方です。近年のスミッシングの増加は、モバイルデバイスの普及とテクノロジーの進歩によるものであり、これからもその脅威は継続していくでしょう。

しかしそれと同時に、対策技術や法制度も一層進化し、個人や組織がスミッシングの脅威から身を守れるようになることを期待しましょう。また、私たち一人ひとりがしっかりと知識を持ち、対策を講じることでスミッシング被害は必ず減少するはずです。

まとめ

スミッシングの要点

「スミッシング」はSMS phishingの略で、SMSを通じたフィッシング詐欺です。受信者が誤ってURLをタップしてしまうと、さまざまな被害につながります。

この攻撃手法の中には、マルウェアを含むアプリのインストールを促すものや、SMSや連絡先の情報を盗むもの、不審なSMSを送るもの、配送業者などになりすまし不在通知やURLを送付するものが含まれます。

被害の例としては、スマートフォンの乗っ取り、データ収集や盗み見、悪質なURLへの誘導、課金を伴うURLへの誘導、他のマルウェアや悪質なアプリのインストール等が挙げられます。

対策の重要性

スミッシングから自身を守るために、いくつかの対策があります。第一に、届いたURLが公式のものか確認することが重要です。

また、不審なSMSには直接返信せず、公式の問い合わせ窓口に確認することも推奨されます。さらに、スミッシングの手口や手法に関する情報を常に共有し、周知することが必要です。

何よりも、基本的な原則として心当たりがないSMSのURLはタップしないことが重要です。

常に新しい情報を得る方法

スミッシングは常に新たな手口でアップデートされて行きます。常に最新の攻撃手法に備えるためには、情報を適宜更新し続けることが必要です。

セキュリティ関連のウェブサイトやブログをチェックする、セキュリティに関する本やレポートを読む、専門的なセミナーやワークショップに参加するなどの方法があります。

特に、疑わしいメッセージやURLが届いた場合は、すぐにセキュリティ担当者や情報システム部に報告することが重要です。

スミッシング予防への一歩

スミッシングがもたらす被害は個人だけでなく、企業や組織全体にも大きな影響を及ぼします。そのため、スミッシングに対する警戒と正しい知識の共有が重要となります。

わずかな不注意が大きな痛手につながるスミッシング攻撃。しかし、正しい知識と対策で、その被害を大幅に防ぐことができます。

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム