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USBタイプBとは? わかりやすく10分で解説

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USB Type-Bとは?

USB Type-Bは、豊富なUSB接続規格の一つです。USB(ユニバーサル・シリアル・バス)はその名の通り「ユニバーサル」な接続手段を提供するために作られたデータ転送規格です。その根源として存在するType-Bは特に大型周辺機器の接続に対して信頼性を提供します。

USB規格の意義と目的

USB規格が策定された主な目的は、各種機器ごとに存在していた異なる規格を一元化し、ユーザーがシームレスにデバイスを接続できるようにすることでした。USB Type-Bはこの視点から見ても極めて重要な規格です。大型の周辺機器にも関わらず、安定した接続とデータ転送を実現します。

USB Type-Bの特徴

USB Type-Bの最も目立つ特徴の一つは、その独自の形状です。2つの角が削られた六角形は、接続時の向きを間違えにくくすることを目的としたデザインです。また、主にプリンターやスキャナー、外付けのHDDなどの大型周辺機器に使用され、その信頼性の高さから業界標準となってきました。

USB Type-Bの歴史と背景

USB Type-Bは、USB規格が初めて登場した1990年代後半から2000年代初頭にかけて、広く採用されてきました。その信頼性と効率性から、多くの大型周辺機器で使われ、瞬く間に業界のデファクトスタンダードとなりました。しかし、常に進化し続ける技術環境の中で、一部のデバイスはUSB Type-Cなど、新規格に移行し始めています。

USB Type-Bの形状と設計の詳細

USB Type-Bのコネクタは、矩形の中央部が突出し、上下の角が削られた形状をしています。この特性は、逆さまに差し込むことを防ぐだけでなく、接続のガイドラインともなり、ユーザーの操作をスムーズにします。また、そのサイズは幅8mm×高さ7.26mmで、大型機器との接続に適した設計となっています。

USB Type-Bの規格

USBタイプBは、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)の接続規格の1つです。USBは、コンピュータに周辺機器を接続するための規格で、それぞれの機器ごとに異なる規格が必要だった問題を解消する目的で誕生しました。USB Type-Bは、その中でも特にプリンターやスキャナーなどの周辺機器側で使用される形状を持つ規格です。

2つの角が削られた六角形の形状は、接続時の向きを間違えることなく、繋げやすさを重視したデザインとなっています。また、幅8mm × 高さ7.26mm近い正方形のサイズは、コンパクトながら十分な接続性を保証するように設計されています。

なお、USB Type-Bは、USB規格が初めて登場した1990年代後半から2000年代初頭に多くの機器で採用されていましたが、現在では新しい規格であるUSB Type-Cなどに取って代わられつつあります。

USB規格のバージョンについて

一般的に、「2.0」「3.0」などの数字はUSB規格のバージョンを示しています。数字が大きいほど新しいバージョンであり、新しいバージョンほど転送速度が向上しています。

たとえば、USB3.0はUSB2.0の約10倍の転送速度があります。これは、USB規格の進化によりデータの転送効率が上がり、パフォーマンスが向上した結果です。

しかし、各々のUSB規格の形状とバージョンの互換性に注意する必要があります。バージョンが上がったからといって、全ての機器でそのバージョンのUSBが使えるわけではないからです。

USB Type-Bのバージョンと機能

ユニバーサル・シリアル・バス(USB)は形状や規格だけでなく、そのバージョンによってもその性能が変わります。USB Type-Bもまた例外ではなく、USB Type-B 2.0などと指定されることでそのバージョンと性能が表現されます。

その特性上、USB Type-Bは大型のデバイス、例えばプリンターやスキャナー、外付けのHDDなどの周辺機器側で特によく使用されます。このような機器の多くは、比較的大容量のデータを扱うことが多く、高速なデータ転送が求められます。

バージョンによってはデータ転送速度が大幅に向上するので、適切なUSB Type-Bのバージョンを選ぶことで、効率的なデータ転送を実現します。

USB Type-Bと他のUSB規格との違い

USB Type-Bは他のUSB規格、例えばUSB Type-AやUSB Type-C、Mini USB Type-B、Micro USB Type-Bといった他の規格と比較しても特筆すべき特徴があります。その一つが、主にデバイス側での利用という特性です。

USB Type-Aは主にパソコン側に接続される最も標準的な規格であり、Mini USB Type-BやMicro USB Type-Bは小型の機器、例えばデジタルカメラやスマートフォンに使用されます。また、USB Type-CはAndroidスマートフォンやノートPCなどに使用されることが増えています。

USB Type-BはこれらのUSB規格とは異なり、主に周辺機器側で使用される特性を持っています。これは、USB Type-Bの持つ形状やサイズ、性能が、特に大きなデータ転送が必要となる周辺機器の要求に適しているからです。

USB Type-Bの限界

USB Type-Bは形状やサイズ、接続するデバイスの特性から、特に大きなデータ転送が必要となる周辺機器での利用が多いです。しかし、その特性上、持っている仕様と限界もあります。

特に、USB Type-Bのコネクタは矩形の中央部が突出した特異な形状から、モバイル機器には適していません。そのため、小型の機器やモバイル機器での利用はほぼありません。

また、USB Type-Bは小型化が難しい形状を持っているため、USB Type-Cなどの新しい形状を持つUSB規格に取って代わられつつあります。このような背景から、USB Type-Bの堅実な使用シーンは徐々に狭まっています。

USB Type-Bの主な用途

USB Type-Bは、コンピューターパーフェラルデバイスの接続に使用されるための一般的な規格の一つです。その特徴的な矩形の形状と堅牢な設計は、特定のタイプの装置での使用を目指していることを示唆しています。

この規格は初めて導入されたときから周辺機器で広く採用されており、特に大型の機器でよく見られます。ただし、新しいUSB規格の出現により、一部の新しい機器では次第に取って代わられつつあります。

以下に、USB Type-Bの使用状況をさらに詳しく見ていきましょう。

USB Type-Bを使用する主なデバイス

USB Type-Bは主にプリンターやスキャナー、外付けHDDなどの大型の周辺機器で使用されます。これらの機器には、データ転送に堅牢で信頼性のある接続が必要であり、USB Type-Bはその要件を満たしています。

ただし、これらの機器はデザインやシステムの変更により新しいUSB規格に移行する可能性もあります。最新のデバイスではUSB Type-Cへのシフトが見られています。

それでも、既存の機器や互換性を維持するための需要から、USB Type-Bは引き続き多くのデバイスで使用されるでしょう。

USB Type-Bの応用例

実際のところ、USB Type-B規格のプリンターやスキャナーが最も一般的な使用例となります。特にオフィス環境では、これらの機器はまだ多くの場所でUSB Type-B接続を必要としています。

また、外部ハードドライブなどのストレージデバイスも、耐久性と信頼性を重視するためにこの規格を使用しています。

これらの例からも、USB Type-Bは信頼性と堅牢性が重要なデバイスでの利用を目指して設計されていることがわかります。

USB Type-Bと互換性のある機器

一般的に、USB Type-Bの互換性は主にデバイスの型番やブランド、そして必要とする電源の量によって決まります。

しかし、基本的にはUSB Type-BはUSB Type-Aと接続するために設計されています。これにより、パソコンやラップトップとの接続が可能となります。

ただし、新しいデバイスではUSB Type-AからUSB Type-Cへの移行が進んでいるため、互換性については製品の仕様をチェックすることが重要です。

USB Type-Bの活用

最後に、USB Type-Bの活用法とテクニックを見てみましょう。すべてのUSBコネクタと同様に、逆さまに差し込むことはできません。したがって、接続エラーを避けるためにはコネクタの向きを常に確認することが重要です。

また、装置を接続したままでのオン/オフは避けるべきです。これは、デバイスへの補足的な電力供給が行われているため、機器の損傷を防ぐためです。

最後に、USB Type-Bは主に大型機器で使用されるため、接続線を保護することをお勧めします。この線は机の下などで引っ張られやすいため、十分な注意が必要です。

USB Type-Bと他の規格との比較

USB規格は、その形状と機能性により、多数のバリエーションを持つ。これには、Type-A、Micro USB、およびType-Cが含まれる。ここでは、Type-B とこれらの他の規格との主な違いと特性について説明します。

USB Type-B vs USB Type-A

USB Type-Aは、パソコン側に主に接続される最も一般的な規格です。このコネクタは一方だけに差し込むことができる矩形形状をしています。一方、USB Type-Bは、2つの角が削られた六角形の形状を持つ、「周辺機器」側で使用される規格です。

従来、Type-Aはデータの「送信側」、Type-Bは「受信側」という役割を果たしてきました。しかし、最近ではこの役割分担が曖昧になってきており、特にモバイル機器では両方の機能を持つUSB Type-Cが普及しています。

大きな違いは形状だけでなく、Type-Aはパワーバンクやラップトップなどの主要なエネルギー源として使われる一方、Type-Bはプリンターやスキャナーなどの大型デバイスによく使われます。

USB Type-B vs Micro USB

Micro USBは、その名の通り小型のUSBデバイス(Androidスマートフォンやデジタルカメラなど)で広く使用されています。これに対して、USB Type-Bは大型の周辺機器(プリンタやスキャナー、外付けHDDなど)に一般的に用いられます。

Micro USBはType-Bよりもコンパクトで、モバイルデバイスにフィットするように設計されています。しかし、この小さなサイズは耐久性を犠牲にしており、Micro USBはしばしば破損や接続問題を引き起こします。

その一方で、USB Type-Bは、比較的大きくて頑丈な設計のおかげで、長期間にわたる使用でも信頼性を保つことができます。

USB Type-B vs USB Type-C

USB Type-Cは新しいUSB規格で、そのリバーシブルな設計(どちらの向きでも差し込むことができる)が一番の特徴として挙げられます。一方、USB Type-Bは、特定の向きでのみ接続可能なデザインを持ちます。

Type-CはType-Bよりも小型で、パソコンやスマホなどの給電やデータ転送すべてに対応する規格です。しかし、Type-Cはまだ新しい規格のため、すべてのデバイスが対応しているわけではないというデメリットがあります。

一方、USB Type-Bは長年にわたり一貫して使用されており、その互換性と信頼性は非常に高いです。しかし、大型で使い勝手が悪いというデメリットも併せ持っています。

USB Type-Bのメリットとデメリット

USB Type-Bの主なメリットは、その信頼性と周辺機器との互換性にあります。その大型で頑丈な設計は、長期間にわたる使用でも破損しにくいのがメリットです。

一方、デメリットとしては、その大きさと使用の制限が挙げられます。また、新しいデバイスではType-B端子の代わりにType-C端子を採用する傾向にあるため、互換性の問題が生じる可能性があります。

以上のことから、USB Type-Bは、それぞれのニーズや用途に応じて最適な規格を選ぶ際の一つの選択肢といえるでしょう。

USB Type-Bの今後

USB Type-Bは過去に数多くのプリンターや大型の周辺機器で採用されるなど、その存在感を示してきました。だが近年では、その世界での地位はある程度揺れ動きが見られるようになってきました。今後、USB Type-Bはどのように存在感を保ちつつ、新しい接続技術と共存し進化していくのでしょうか。

USB Type-Bの普及と動向

USB Type-Bはもともと1990年代後半から2000年代初頭にかけて大多数の大型周辺機器で採用されていました。特別な形状が接続の向きを間違えにくくするという利便性のため、その採用は盛んでした。

ただ近年、USB Type-Cなどの新しい規格が登場し、USB Type-Bの採用は減少傾向にあります。一部の大型機器などではまだ使われているものの、新たな規格に取って代わられつつあるといえるでしょう。

しかし、その信頼性と互換性から完全廃止されることはなく、現在も使用されています。

USB Type-Bの進化

USB Type-Bが新しい規格に取って代わられつつある一方で、その独自の形状と信頼性はまだ価値を持っています。中でも、大型の周辺機器への接続に適しているその特性は新規格ではなかなか代替できないものです。

もちろん、新しい規格の登場などによりUSB Type-Bの信頼性と利便性がシビアに問われることもありますが、ある一定の需要と信頼性は維持しつつ、時代の変化に対応しながら進化をしていく可能性もあります。

USB Type-Bと新技術

USB Type-Bと新たな接続技術との関係は、時代の変化とともに変わりつつあります。新たな規格、特にUSB Type-Cなどが主流となる中で、USB Type-Bが持つ特性を活かしつつ、新たな技術や規格との共存が求められます。

新たな規格の登場は、USB Type-Bの存在価値を脅かす可能性はありますが、それと同時に新たな可能性も生まれます。例えば、一部の機器ではUSB Type-Bと新たな規格が同時に採用されているケースもあります。

そのため、USB Type-Bと新たな接続技術の関係は競合だけではなく、共存や互援も含む多角的なものになる可能性もあるでしょう。

USB Type-Bの将来

USB Type-Bがこれからも大型周辺機器などの一部で必要とされる理由は、その信頼性と形状、互換性にあります。それらは新規格ではなかなか代替できない価値を持っています。

しかし、新しい接続技術との共存を見越した進化が求められている以上、USB Type-Bが持つ特性を活かしながらも、新たな改良や進化を遂げていくことが重要です。

まとめ

USB Type-Bはユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus)のコネクタ形状の一つです。形状は2つの角が削られた六角形で、主にプリンターやスキャナー、外付けのHDDなどの周辺機器側での接続に使用されます。

このUSB Type-Bの突出する中央部分と角のカットは、接続時の向きを間違えにくくしたユーザーフレンドリーなデザインです。また、USB Type-Bは大型の周辺機器に主に使用され、小型の機器やモバイル機器には、mini USBやmicro USBが一般的に使用されます。

USB Type-Bの規格が一般的になったのは1990年代後半から2000年代初頭で、この時期に多くの機器で採用されました。

USB Type-Bの利用法はその特性を理解し、最適な形で機器に接続することで最も効果的に活用できます。大型の周辺機器に接続する際に使われることが多いため、プリンターやスキャナー、外付けハードディスクとの接続に最適です。デバイス間のデータ伝送も円滑に行うことができます。USB Type-Bコネクタは形状の特性上、上下を逆にすると挿入できません。そのため、接続時には必ずコネクタの向きを確認するようにしましょう。

しかし、USB Type-B規格は完全無欠ではなく、いくつかの問題点や未解決課題が存在します。その一つは、大型の周辺機器以外の小型機器やモバイル機器には不向きであることです。逆に、小型・軽量化が進む新たな機器には、USB Type-CやマイクロUSBなどが採用されています。これらの規格は、USB Type-Bと違ってコンパクトながらも高い転送速度を誇ります。
また、新しいUSB規格であるUSB Type-Cには、USB 3.1の高速転送や充電機能も搭載されており、USB Type-Bと比較するとさらに多機能です。

USB Type-Bは今後も大型の周辺機器の接続には必要不可欠な規格として存在し続けますが、小型機器の接続にはUSB Type-Cなどが主流となるでしょう。
USB接続規格は技術の進歩とともに進化してきており、これからもユーザーのニーズに応じた新しい規格が誕生することでしょう。それぞれのUSB規格が持つ特長を理解し、適切な用途にマッチさせて使用することが、これからのデバイス接続の鍵となるでしょう。

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム