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CMSとは? わかりやすく10分で解説

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はじめに

近年、専門的なプログラミングスキルがなくても、インターネット上でウェブサイトを構築・運営する技術が一般に利用されています。その背景には、CMS(Content Management System)の普及があります。しかし、CMSについて詳しく知らないと「どのように活用すればよいのかわからない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。そこで、今回はCMSの基本的な知識から、その具体的な利用方法、その重要性まで詳しく解説していきます。

CMSとは

CMSとはContent Management Systemの略で、直訳すると「コンテンツ管理システム」です。ウェブサイトの構築とその後の運営、コンテンツ(文章や画像、動画など)の更新と整理が手軽にできるように設計されたソフトウェアのことです。CMSには、ウェブデザインの専門知識がない方でも手軽にウェブサイトを作成・更新できるものから、大規模なビジネスサイトを構築・運営するための高度な機能を搭載したものまで、さまざまな種類が存在します。

CMSの利用により、テキストの編集からメディアの管理、マルチユーザー環境の作成など、ウェブサイト運営に必要な多くの作業を簡単にこなせるようになります。ユーザーは自身のウェブサイトを手軽に管理・運営しながら、より専門的な作業へ集中できます。

また、CMSはSEO(検索エンジン最適化)を考える上でも重要な要素であり、適切なCMSの選択と利用はウェブサイトの検索ランキングに大きく影響します。

CMSの役割

CMSの役割は、ウェブサイト上のコンテンツの作成・管理・公開のプロセスの効率化・簡素化です。ウェブサイト運営の基本機能であり、CMSの存在なしでは、コンテンツ管理は複雑で時間のかかる作業になりかねません。

コンテンツ管理の重要性

ウェブサイトはコンテンツで成り立っています。そのコンテンツが鮮度を保ち、目新しさを保つためには、定期的な更新と管理が重要です。コンテンツを適切に管理すれば、ウェブサイトの質が向上し、訪問者にとって価値のある情報を提供できます。

コンテンツの制作と公開

CMSを使用すると、コンテンツを簡単に制作・公開できます。ユーザーは、特別なプログラミングスキルを持っていなくても、テキストや画像、ビデオなどのコンテンツを作成し、それを簡単にウェブサイトに公開できます。

コンテンツの編集とアップデート

CMSの主な機能の一つとして、既存のコンテンツを効率的に編集し、更新する機能が挙げられます。コンテンツが古くなったり、情報が変更した場合、CMSを使用して簡単に更新できます。更新によってコンテンツは常に新しい状態を維持でき、ウェブサイトの信頼性を向上可能です。

コンテンツのバージョン管理

さらに、強力なCMSは、ウェブサイトのコンテンツのバージョン管理もできます。これは、あるコンテンツの更新履歴を管理するのに役立ちます。また、必要に応じて以前のバージョンにも戻せる点も、ウェブサイトの管理を容易にする利点の一つです。

CMSの主な種類とその特徴

CMSには、利用目的や機能によりさまざまな種類が存在します。ここでは、主に3種類のCMSを取り上げ、それぞれの特徴を紹介していきます。

ブログ型CMS

ブログ型CMSは、その名の通りブログを作るためのCMSです。代表的なものとしてWordPressがあります。特徴的なのは記事投稿の簡単さと予約投稿機能で、文章を書くだけで容易にブログ記事を公開でき、特定の日時に投稿できる予約も可能です。

また、テーマやプラグインが豊富に用意されているため、コーディングの知識がなくても、デザインや機能を自由にカスタマイズできます。これらの特性から、個人ブログや小規模ビジネスのウェブサイト作成によく用いられています。

エンタープライズCMS

エンタープライズCMSは、大企業や大規模プロジェクト向けのCMSで、障害への高い耐性が特徴です。Adobe Experience ManagerやSitecoreなどが該当します。これらのCMSはしっかりとしたセキュリティと高い拡張性が必要です。

エンタープライズCMSを使えば、大規模なウェブサイトでもパフォーマンスが落ちず、膨大なコンテンツやユーザーを管理できます。また、多国語対応や多機能なコンテンツエディタなど、ビジネスに必要な高度な機能を備えています。ただし、その分セットアップや運用が複雑であるため高い技術力が求められます。

コミュニティCMS

コミュニティCMSは、オンラインコミュニティやソーシャルネットワーキングサイト構築に適しています。DrupalやJoomla!などが有名です。特徴はその多機能さにあり、フォーラムやユーザーグループ、プライベートメッセージといったコミュニティ機能を備えています。

また、ユーザーのロール管理やアクセス権限の詳細な設定が可能で、高いカスタマイズ性を誇ります。しかし、その柔軟性ゆえに運用はやや複雑で、初心者には難しいかもしれません。

CMSのメリット・デメリット

ここではCMSの主要な利点欠点について深く掘り下げていきましょう。

メリット

CMSの最大の利点は非技術者でもウェブサイトを構築、管理できることです。CMSを使用すると、HTMLやCSSなどのコーディング知識をほとんど必要とせずに、記事の作成やページの編集ができます。プログラミングに習熟したスタッフがいない組織や、経験のない個人にとっては特に有益です。

次に、CMSは作業効率化に大いに貢献します。従来、管理者が手動でこなしていた定型的なタスクをCMSが自動的に実行するため、制作時間を大幅に短縮できます。また、複数人での共同作業も簡単で、作業の進行状況を一元管理できるため、業務の生産性が向上します。

最後に、柔軟性の高さもCMSの利点です。デザインテンプレートや拡張機能が無数に提供されており、ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズできます。特に、プラグインやウィジェットを使用すると、機能を簡単に追加・拡張でき、ウェブサイトの機能性を向上可できます。

デメリット

しかし、的確な管理が求められるCMSには一部の欠点も存在します。

その一つがセキュリティの問題です。CMSはオープンソースのものが一般的でソースコードが公開されているため、サイバー攻撃の対象となりやすいのが欠点といえます。常時CMSのパッチやアップデートが必要で、特にパスワード管理やユーザー権限の設定には注意が必要です。サイバー攻撃をうけないためには、アクセスできるデバイスを制限する、多要素認証を導入するなど、CMSにアクセスする際の認証を強化する対策が有効です。

また、CMSはテンプレートベースであるため、オリジナリティの制約があります。一部のCMSでは、自由なデザインや機能の追加が困難で、既存のテンプレートから大きく逸脱できない場合があります。

最後に、CMSのパフォーマンスの問題が挙げられます。CMSはデータベースを頻繁に使用するため、大量のデータを扱う際や大量のトラフィックがある場合に、ページの読み込み速度が遅くなる可能性があります。

このように、CMSには便利な反面、いくつかの欠点もあります。しかし、これらの欠点はCMSの選び方や適切な運用方法により、最小限に低減可能です。CMSの特徴や利点・欠点を理解した上で、ニーズに最適なCMSを選びましょう。

CMS選びのポイント

CMSにはそれぞれ特性や適性があり、目的にあったCMSを選択する必要があります。優れたCMSであっても目的に合わないものを選んでしまっては、思うようにウェブサイトを制作できない可能性があるため注意が必要です。

コンテンツタイプとCMSのマッチング

重要なのは、制作したいコンテンツにCMSが最適にマッチしているかです。例えば、ビジュアルに重点を置いたフォトギャラリーサイトを立ち上げたいのであれば、画像やビジュアル要素を強くサポートするCMSを選ぶべきです。一方で、ブログ投稿や記事が主体のサイトの場合、テキストベースのコンテンツを扱うのが得意なCMSが最適でしょう。

拡張性とカスタマイズ性

もう1つ重要なのが拡張性とカスタマイズ性です。特にビジネス用のウェブサイトの場合、ビジネスの成長や市場動向などに応じてウェブサイトに求められるポイントも変化するでしょう。そのため、初めからすべての機能を備えたCMSを選ぶのではなく、必要に応じて新しい機能を追加でき、既存の機能をカスタマイズできるCMSを選ぶことがお勧めです。

サポートとコミュニティ

最後に、サポートとコミュニティも見落とせません。有料のCMSであれば公式のサポートが付いてくることが多いですが、無料のCMSの場合、そのサポートは主にそのコミュニティから得られます。そのため、アクティブなコミュニティを持つCMSを選ぶことで、問題が生じた時に助けを求めることができたり、新しいアイデアを得たりすることができます。

これらの要素を総合的に考慮すれば、目的に最適なCMSの選択ができます。

注目すべきCMSツールとその特徴

CMSツールは数多くありますが、その中でも特に人気のある3つのCMS「WordPress」「Drupal」「Joomla!」について詳しく解説します。

WordPress

WordPressは、現在最も広く使われているCMSの一つです。人気の理由として、使いやすさと無数のプラグインから選べる多機能性が挙げられます。WordPressは初心者にも扱いやすく、テンプレートを選んでドラッグアンドドロップするだけで、短時間で見た目のよいウェブサイトを作成できるのが魅力です。

また、その高いカスタマイズ性も魅力です。プラグインやテーマの選択肢が多く、それぞれの目的に合わせたサイト構築が可能で、一手間でSEO対策もできます。しかし、その反面、プラグインやテーマが多すぎるため、どれを選べばよいのか混乱する場合もあるでしょう。

Drupal

Drupalは、大規模なウェブサイトでよく用いられるCMSです。強固なセキュリティと拡張性の高さが特徴で、大規模なウェブプロジェクトに適しています。多機能なCMSでありながら、シンプルなデザインと操作性を兼ね備えているのも特徴です。

しかし、Drupalの機能を最大限に活用するには、ある程度の開発スキルが必要です。そのため、初心者には少々ハードルが高いかもしれません。ですが、そのスキルさえあれば、多業種にわたる複雑なウェブサイトの構築が可能です。

Joomla!

Joomla!も人気のCMSの一つです。WordPressの使いやすさとDrupalのパワフルさを兼ね備えたCMSといえます。たくさんの機能と拡張性を持ちながら、直感的で使いやすいインターフェースが魅力です。

商業的なウェブサイトに適したCMSとされており、オンラインストアや予約システム、製品カタログなどを備えたウェブサイトを作るのに適しています。また、多言語対応が簡単なので、国際的なウェブサイトにもぴったりです。ただし、Drupalと同じく、高度なカスタマイズにはある程度のスキルが必要となります。

これら3つのCMSはそれぞれ特徴と利点があり、自分のニーズやスキルに合わせて選ぶことが肝心です。UX(ユーザーエクスペリエンス)の向上とSEO(Search Engine Optimization)対策にもつながるCMS選びは、ウェブサイト制作において重要なステップといえます。

CMSの導入と運用

CMSの導入と運用に関する理解は、ウェブサイトを制作し、効果的に維持管理していくために必要不可欠です。ここでは、CMS導入前の準備から具体的な実装手順、継続的な運用と保守までを詳しく解説します。

導入前の準備

まず、CMS導入に費やす時間・予算・必要な技術力・運用要件の明確化等、導入の準備をします。自身のニーズとCMSの提供する機能をマッチングすることで、適切なCMSを選ぶ判断基準にします。

また、CMS選択の際は、自分が親しみやすいUI(ユーザーインターフェース)を備えたものを選びましょう。直感的に理解しやすく使いやすいUIのCMSを選べば、操作の学習コストが下がり、順調に制作を進められるでしょう。

さらに、CMSを導入するためのホスティングサービスの選定も準備段階で必要です。ホスティングサービスとは、レンタルサーバーやクラウド、自社サーバー等、ウェブサイトを公開する場所のことを指します。適切なホスティング環境を選ぶには、予算やどれだけの訪問者数を想定するか、どの程度の拡張性が必要かなどの考慮が必要です。

実装の手順

次に、選定したCMSを実装します。基本的な流れとしては、まずサーバーなどのホスティング環境にCMSをインストールし、必要なプラグインやテンプレート、モジュールなどを追加する形が一般的です。

インストール完了後は、制作するウェブサイトによって必要な各種設定を行います。設定には、サイト情報・パーマリンク構造・記事投稿設定・コメント設定などが含まれます。

その後、作成したコンテンツをインポートまたは追加し、ページや投稿を公開します。レイアウトの微調整やデザインに特化した設定もここで実施し、読者が見やすい状態に仕上げます。

継続的な運用と保守

CMSの導入は初めの一歩でしかなく、ウェブサイトの継続的な運用と保守が求められます。常に新しい状態を保つため、CMS本体やプラグインの定期的なアップデートは必須で、これによりセキュリティ面の強化や機能面の向上が見込めます。

また、定期的なバックアップも重要な作業です。万が一の事態にも復旧できるように、バックアップによるデータの保全が必要です。また、コンテンツのアップデートやサイトの改善等、読者のニーズに応えるための日々の活動も継続的な運用には欠かせません。

導入から運用、保守まで見据えたCMS利用が、効率的で効果的なウェブサイト運営につながります。

SEOとCMSの関連性

このセクションでは、SEOとCMSの相互関係について説明します。SEOとは、ウェブサイトを検索エンジンが理解しやすい形に最適化し、サイトの認知度と訪問者数を増加させる一連の戦略のことです。CMSも情報の整理と提供を助ける面でSEOの一部といえます。

SEO対策とCMS

SEO対策とCMSは、ウェブサイトのパフォーマンス向上に大いに関連しています。コンテンツを整理してユーザーに情報を効率的に提供し、サイトの使いやすさと視認性を高めるのがCMSの役割です。これは読者にとってサイトが有益であると感じさせるために必要で、検索エンジンによるサイトの評価を上げる効果もあります。

さらに、多くのCMSにはSEOをサポートする機能が組み込まれています。メタ情報の管理キーワードの最適化URLの正規化など、これらの機能は高度なSEO対策のための重要な機能です。

CMSでのSEO最適化

SEOの最適化には、CMSが提供する機能のフル活用が鍵となります。例えば、コンテンツのメタ情報(タイトル・説明・キーワードなど)は検索エンジンの評価に大きな影響を与えます。CMSを使用すればこれらの情報を簡単に追加・編集・削除できます。

さらに、CMSではURLの正規化も可能です。不要なパラメータや重複したページを削除することで、ウェブサイト全体のSEO評価を向上できます。また、多くのCMSにはXMLサイトマップの生成機能も搭載されており、サイトマップの提出は、検索エンジンがウェブサイトの全ページをクロールするのに役立ちます。

以上のように、CMSはユーザー体験とSEO最適化の両方を同時にサポートしており、ウェブサイト制作に欠かせないツールであるといえるでしょう。

まとめ

本記事では、CMS(Content Management System)について詳しく紹介しました。CMSは、ウェブサイトのコンテンツを管理・編集・公開するのに極めて有用なツールであり、その機能性と利便性から多様なウェブサイト制作において活用されています。

CMSには、コンテンツの作成・編集・管理、SEOの最適化、バージョン管理など、ウェブサイト運営に必須の要素が含まれています。また、さまざまなタイプのCMS(ブログ型・エンタープライズ型・コミュニティ型など)が市場に存在し、それぞれに特性と利点があります。

一方で、CMSは常に新しい状態を保つ必要があるため、その導入と運用には注意が必要です。導入前の計画段階から実際の実装、そして運用・更新など、一連のプロセスを理解しておきましょう

よりよいウェブサイトを運営するためには、CMSの全体的な理解を深め、自身のウェブサイトに最適なCMSの選択が必要です。また、CMSによるSEO最適化の知識も重要で、ウェブサイトの訪問者数や検索エンジンのランキング向上が狙えます。

最後に、今日のインターネット社会でウェブコンテンツの管理は必須です。そのためには、CMSの理解が不可欠であり、本記事がその一助となれば幸いです。

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記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム