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レッドチームとは? わかりやすく10分で解説

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目次

本記事では、企業や組織のセキュリティ評価手法のひとつである「レッドチーム」について、基本的な考え方から具体的な活動内容、パープルチーミングとの関係、導入時の考慮点までを体系的に解説します。レッドチーム活動をこれから検討している情報システム部門やセキュリティ担当の方が、「何を目的に、どのように活用すべきか」を判断できるようになることを目指します。

レッドチームとは

レッドチームとは、サイバーセキュリティの世界で用いられる用語で、悪意のある攻撃者を模倣した模擬攻撃を行い、企業や組織のセキュリティ状況を評価する専門チームを指します。その主な目的は、現実の攻撃を想定したテストを通じて、防御態勢の強度と有効性を見極めることです。

レッドチームのメンバーには、ハッキング技術やサイバー攻撃の手口に精通した人材が求められます。攻撃者の視点からシステムや業務プロセス、人の行動を観察し、「どこに入り込み、どのように被害を拡大させるか」を具体的にシミュレートすることで、組織が実際の攻撃への防御策を適切に設計できるよう支援します。

レッドチームの活動には、ソーシャルエンジニアリング、物理的セキュリティテスト、技術的な侵入テスト、攻撃者の戦術・技術・手順を模倣したシナリオ攻撃など、多様な手法が組み合わされます。単に脆弱性を列挙するのではなく、「どのような経路でどこまで侵害され得るか」を、ストーリーとして検証するのが特徴です。

レッドチームが果たす役割とその重要性

レッドチームの主な役割は、企業のサイバーセキュリティ体制の評価・検証・改善を支援することです。机上のリスク分析だけでは見落とされがちな、現場運用のすき間や、人の行動に起因する脆弱性なども含めて洗い出すことができます。

レッドチームの活動によって、組織は「どのような攻撃シナリオであれば実際に侵害され得るのか」「どの段階で検知・遮断できるのか」を把握できます。これにより、優先的に対処すべきリスクを絞り込み、限られたリソースを効果的に配分する判断材料が得られます。

ほとんどの場合、レッドチームは第三者的な立場から環境を評価します。そのため、組織内の思い込みや前提条件にとらわれることなく、客観的な視点で現状を可視化できる点も大きな価値と言えるでしょう。

レッドチーム活動の効果と成果

レッドチームが行う模擬攻撃は、組織の現状のセキュリティリスクを正確に把握するために不可欠なものです。攻撃シナリオとともに、どのような手順で侵害が可能だったのかを整理することで、システムや業務プロセスの潜在的な脆弱性を具体的に把握できます。

また、レッドチームの活動は組織のセキュリティ意識を高める役割も果たします。実際に攻撃シナリオを体験することで、日々進化するサイバー攻撃に対抗するためには、全員がセキュリティ対策を理解し、日常業務の中で意識して行動することが重要であると実感しやすくなります。

さらに、レッドチームの活動は、セキュリティ投資の最適化と事業継続性の確保の観点からも価値があります。「どこを強化すれば被害の広がりを最も抑えられるか」を明らかにすることで、投資の優先度を整理し、限られた予算の中で最大の効果を狙うことが可能になります。その結果として、重大なインシデント発生時にも事業継続を支えられるセキュリティ態勢づくりに貢献します。

レッドチームの戦術、技術、手順

レッドチームによる模擬攻撃では、複数の戦術(Tactics)、技術(Techniques)、手順(Procedures)、いわゆるTTPが駆使されます。これらは、潜在的な脆弱性を明らかにし、組織が現実の脅威にどう対処できるかを検証するためのものです。

このセクションでは、レッドチームが特に重視する代表的な戦術・技術・手順として、ソーシャルエンジニアリング、物理的セキュリティテスト、攻撃者のTTPを模倣した攻撃について解説します。

ソーシャルエンジニアリング

ソーシャルエンジニアリングは、人間の心理や行動のクセを悪用し、情報を引き出したり、不正な操作を行わせたりする手法です。具体的には、フィッシングメール、スピアフィッシング、なりすまし電話、SNSを利用したなりすましなどが含まれます。

レッドチーム演習では、従業員に対して疑似フィッシングメールを送信し、どの程度クリックされるか、どの段階で検知・報告されるかといった点を検証します。これにより、技術的な対策だけでは防ぎきれない「人」の弱点に対する耐性を評価できます。

情報セキュリティの観点から見ると、人間は「最も弱いリンク」とみなされることが少なくありません。そのため、ソーシャルエンジニアリングを通じて、教育や訓練の必要性を具体的な事例として示すことは、組織全体のセキュリティ水準を高めるうえで重要な要素となります。

【参考】ソーシャルエンジニアリングとは? わかりやすく10分で解説

物理的セキュリティテスト

物理的セキュリティテストは、建物やオフィス、データセンターなどへの物理的な侵入に対する防御を確認するためのものです。IDカードの管理、入退室管理システム、受付や警備体制などが、どの程度実効性を持って機能しているかを検証します。

物理的セキュリティはしばしば「当然守られているはず」と見なされますが、この部分が甘いと、技術的なセキュリティを迂回してサーバールームに直接アクセスされる、といった事態も起こり得ます。

テストでは、ドアのすき間や共連れ(テイルゲーティング)を利用した侵入、放置された書類やPCからの情報取得など、現実的なシナリオを試みることで、防犯システムや人のオペレーションがどれだけ機能しているかを多角的に評価します。

攻撃者のTTPを模倣した攻撃

攻撃者を模倣した攻撃では、実際のサイバー攻撃者が使用すると考えられる戦術・技術・手順(TTP)を再現します。これは、組織がどこまで現実の脅威に備えられているかを評価するために行われます。

具体的には、既知のマルウェアファミリーに類似した手法の利用、攻撃者が好む時間帯や経路を想定した侵入、権限昇格や横展開(ラテラルムーブメント)を試行するなど、実際の攻撃キャンペーンをなぞる形でシナリオを構築します。

こうした攻撃シナリオを通じて、どのような脅威が本当にリスクとなり得るのか、そして組織がどのレベルまで防御・検知・対応できているのかを具体的に把握することが可能になります。

レッドチーム活動の利点とメリット

サイバーセキュリティの一環として注目を集めているレッドチーム活動。その目的は単に「侵入できるかどうか」を試すことではなく、組織全体のセキュリティ成熟度を高め、実効性のある対策へとつなげていくことにあります。ここでは、レッドチーム活動の主なメリットについて整理します。

セキュリティ体制の客観的評価

レッドチームは、情報漏えいやサービス停止などの重大インシデントを未然に防ぐことを目指して、セキュリティ体制を客観的に評価する独立したチームです。社内の開発チームや運用チームとは異なる視点から、システムや業務プロセスを検証します。

レッドチームの活動により、組織内の状況や潜在的なリスクが明らかになり、「なんとなく大丈夫そう」と見なされていた領域に潜む問題に気づくことができます。

第三者に近い公平な視点でのアドバイスは、企業が自社のセキュリティの現状を正しく理解し、優先度の高い改善ポイントを見極めるうえで不可欠な要素となるでしょう。

組織における潜在的リスクの特定

表面上はセキュリティが強固に見える組織でも、潜在的な脅威が存在します。レッドチームは、このような潜在的な脅威や脆弱性を具体的なシナリオとして可視化する役割を担います。

レッドチームは、自社のネットワークや業務プロセスに深く入り込み、攻撃者の視点から「どこを狙えば、何がどこまで奪われ得るか」を評価します。

この分析結果により、組織はこれまで認識していなかったリスクを理解し、新たなルール整備やシステム改修、教育施策など、適切な対策を講じることが可能となります。

セキュリティ投資の最適化

レッドチームによる模擬攻撃と、その結果に基づく分析は、企業がセキュリティ投資をどこに重点的に配分するべきかを判断するための有力な材料となります。リスクの大きさや発生可能性、対策コストを比較することで、投資の優先順位を明確にできます。

「とりあえず広く対策する」のではなく、実際の攻撃シナリオに基づき、効果の大きい対策に集中投資できる点は大きなメリットです。

その結果として、組織全体のセキュリティレベルを向上させるための具体的なアクションプランを策定しやすくなります。

ビジネス継続性とレジリエンスの向上

レッドチームの活動により、組織はさまざまな攻撃シナリオを事前に経験することができます。これにより、ビジネスの継続性を高め、レジリエンス(回復力)を向上させることが可能となります。

実際のインシデント対応訓練と組み合わせることで、「攻撃を受けたときに誰が、いつ、何をするのか」といった手順が明確になり、対応のスピードと質を高められます。

さまざまな形態の攻撃に備え、障害やインシデントが発生しても事業を継続できる体制を整えることは、多くの組織にとって重要な経営課題のひとつと言えるでしょう。

レッドチームの活動タイプとその特徴

レッドチームは、サイバーセキュリティ状況を調査・評価するための独立したグループですが、その活動はアプローチの取り方によって大きく異なります。ここでは、代表的なレッドチームの活動タイプと、それぞれの特徴について解説します。

外部からのアプローチ:External Red Teaming

External Red Teamingは、インターネットなど外部ネットワーク側から見た自社システムを対象に、「外部攻撃者からどのように見え、どこまで侵入され得るか」を評価するアプローチです。主に公開サーバーやクラウドサービス、VPNなどが対象になります。

このアプローチでは、公開されている情報やサービスを足がかりに、直接的なテクニカルな攻撃を試行します。境界防御や公開Webアプリケーションの脆弱性、設定不備など、外部からの侵入経路になり得るポイントが洗い出されます。

外部からのレッドチーム活動は、社内に専門知識を持つスタッフがいない場合や、まずはセキュリティ体制の初期評価を行いたい場合に有効です。結果として、企業は自社の入口部分の弱点に気づき、優先的に対処すべきポイントを明確にできます。

内部からのアプローチ:Internal Red Teaming

Internal Red Teamingは、すでにネットワーク内部に侵入された前提で、攻撃者がどのように行動するかを模擬するアプローチです。フィッシングなどで端末が乗っ取られた、物理的に社内LANポートに接続された、といったシナリオを想定します。

内部からのアプローチでは、機密データの窃取や重要システムの改ざんを試みるなど、攻撃者が被害を最大化しようとした場合の動きを再現します。その結果、不十分なネットワーク分離や権限管理、ログ監視などが明らかになり、その後の対策立案に活かすことができます。

物理的な観点からのアプローチ:Physical Red Teaming

Physical Red Teamingは、オフィスやデータセンターなどに対する物理的なセキュリティ対策が十分に機能しているかを確認するアプローチです。IDカードの管理、受付対応、監視カメラ、施錠状況などを含めて検証します。

具体的には、オフィスへの不正侵入を試みたり、従業員になりすまして入室したり、放置された書類や端末から情報を取得したりといった物理的な手段を用いて攻撃をシミュレートします。

このアプローチは、社内の物理的なセキュリティ対策の有効性を確認し、定期的な見直しや教育の必要性を判断するうえで役立ちます。

一体化されたアプローチ:Hybrid Red Teaming

Hybrid Red Teamingは、外部・内部・物理的なアプローチを一体化し、複数の手段を組み合わせながら攻撃シナリオを展開する手法です。実際の攻撃キャンペーンに近い形で、段階的に侵入・権限昇格・情報窃取などを試みます。

この手法は、組織の防御能力を多角的に評価し、「どの段階で検知・遮断できたか」「どこがボトルネックになっているか」を総合的に把握することができます。

すべての攻撃シナリオを統合的に経験することで、レジリエンスと適応力が向上し、現実のインシデントに対する備えが一段と強化されます。

ブルーチームとレッドチームの融合:パープルチーミング

ここまでレッドチームの活動を中心に見てきましたが、実際の運用では、防御側であるブルーチームとの連携が重要です。その連携を体系立てた考え方が「パープルチーミング」です。

パープルチーミングとは何か

パープルチーミングとは、レッドチーム(攻撃シナリオをシミュレートするチーム)とブルーチーム(攻撃から防御するチーム)が協力して、サイバー脅威から企業を保護する取り組みを指します。「パープル」は、攻撃スキルを持つ「レッド」と、防衛スキルを持つ「ブルー」を組み合わせたチームを象徴しています。

パープルチーミングでは、レッドチームが実施した攻撃に対して、ブルーチームがどのように検知し、どのように対応したかを、その場でフィードバックし合うことが重視されます。単なる「攻撃 vs 防御」の勝敗ではなく、双方が学び、改善することが目的です。

ブルーチームとレッドチームの協働

パープルチーミングでは、ブルーチームとレッドチームは単なる対立する存在ではなく、共同で目標を達成するためのパートナーとなります。レッドチームが攻撃手段や脆弱性を明らかにし、ブルーチームはそれをどのように検知・防御し、再発防止策につなげるかを検討します。

レッドチームは攻撃者の視点から脆弱性を示し、ブルーチームはその結果をもとにルールのチューニングや監視設計の見直し、運用プロセスの改善を行います。これにより、両者はお互いにコミュニケーションを取りながら継続的に改善し、包括的なセキュリティ対策を強化していきます。

パープルチーミングのメリットと効果

パープルチーミングの主要なメリットは、協力と連携による包括的なセキュリティの強化です。攻撃シナリオと検知・防御結果のフィードバックサイクルを高速に回すことで、検知ルールや手順の改善スピードを高めることができます。

さらに、レッドチームとブルーチームのスキルや知識が双方向に共有されることで、双方の理解が深まり、より効果的で効率的な防御策を導入しやすくなります。結果として、場合によってはセキュリティコストの最適化にもつながります。

パープルチーミングの現場での適用事例

パープルチーミングの具体的な適用例としては、セキュリティインシデント対応訓練が挙げられます。レッドチームが疑似攻撃を仕掛け、そのログやアラートをもとにブルーチームが対応を行い、その結果をその場でレッドチームと振り返る、といったサイクルを繰り返します。

また、新たなセキュリティ製品や監視ルールを導入する際にも、パープルチーミングは有効です。レッドチームが新しい攻撃手法や回避技術を試し、その結果をもとにブルーチームが検知ロジックをチューニングすることで、新技術の効果を最大限引き出しつつ、想定外の抜け道がないかを確認できます。

レッドチーム活動の考慮点と挑戦事項

情報セキュリティ分野の中でも、レッドチーム活動はその視点と取り組み方によって、新たな課題を発見し、問題解決を目指す重要な役割を果たします。一方で、適切な設計や運用が行われないと、組織に不要な混乱やリスクをもたらす可能性もあります。

ここでは、レッドチーム活動を具体的に進めるうえで重要となる4つの考慮点と挑戦事項について整理します。これらの視点からレッドチーム活動を理解し、自社に合ったセキュリティ対策を計画することが求められます。

レッドチーム活動の立場と視点

レッドチームは、脅威の視点から組織のセキュリティを評価します。組織内外からの攻撃を想定し、現実的な脅威を模擬することが求められます。

独立性と客観性がレッドチームには不可欠です。特定の部署やプロジェクトに遠慮して評価が甘くなってしまうと、本来見つけるべき弱点を見落としてしまう可能性があります。

最終的には、レッドチームの活動が組織の情報セキュリティ体制の強化につながることが望まれます。そのため、評価結果を「責める材料」としてではなく、「改善の起点」として活用する文化づくりも重要です。

セキュリティ体制とレッドチーム活動のバランス

レッドチーム活動は、組織のセキュリティ対策の一部であり、その他の取り組みとの適切なバランスが必要です。既存のセキュリティ体制や運用フローと調和しながら設計することが求められます。

レッドチームの活動が過度に攻撃的であったり、現場の業務を無用に混乱させたりすると、セキュリティ対策全体への不信感につながることもあります。逆に、安全側に振りすぎて「何も試せない」状態になってしまうと、実効性のある評価ができません。

レッドチームは、継続的なセキュリティ確保の仕組みの一部として組み込まれ、他のチーム(たとえばブルーチームやインシデント対応チーム)とも協力的な関係を築くことが重要です。

レッドチーム活動の訓練とスキル開発

レッドチーム活動は、高度な技術知識と専門的なスキルを必要とします。継続的な訓練とスキル開発は欠かせない要素です。

攻撃手法や防御技術、ツール類は日々アップデートされており、レッドチームはこれらの変化を追随する必要があります。また、新しいクラウドサービスや業務システムが導入されるたびに、攻撃面も変化していきます。

技術力だけでなく、シナリオ設計力や報告書作成力、関係者と円滑にコミュニケーションを取る力も重要です。脅威の状況やシステム要件が変化するなかで、柔軟に考え、現実的な提案へと落とし込む応用力が求められます。

法規制との対応

最後に、法規制やコンプライアンスへの対応も重要な要素です。レッドチーム活動は、法令や業界規制、契約条件、プライバシー関連の規範を遵守しなければなりません。

特に、個人情報や機密情報を扱う場合、どこまで取得・閲覧してよいのか、どのようにマスキングや削除を行うかなど、事前にルールを決めておく必要があります。また、活動ログや証跡の取り扱いについても、監査の観点から慎重な設計が求められます。

各国・各地域の法規制は異なります。それぞれの要件を理解したうえで、契約や社内規程に適切に反映し、その範囲内でレッドチーム活動を設計することが重要です。

まとめ

レッドチームは、実際の攻撃者を模倣した模擬攻撃を通じて、組織のセキュリティ体制を客観的に評価し、具体的な改善策につなげるための重要な仕組みです。技術面だけでなく、人や物理環境、運用プロセスなど、現場の実態に即したリスクを可視化できる点に大きな意義があります。

一方で、レッドチーム活動を効果的に機能させるには、ブルーチームとの連携を前提としたパープルチーミングの考え方や、法規制への配慮、組織文化との整合など、多くのポイントをバランスよく設計する必要があります。

まずは小規模な演習から始め、結果を冷静に振り返りながら改善サイクルを回していくことで、自社に合ったレッドチーム活動の形が見えてくるでしょう。

Q.レッドチームとは何ですか?

レッドチームとは、実際の攻撃者を模倣して模擬攻撃を行い、組織のサイバーセキュリティ体制や防御力を客観的に評価する専門チームです。技術的な攻撃だけでなく、人や物理環境も含めた総合的な弱点を洗い出す役割を担います。

Q.レッドチームとブルーチームの違いは何ですか?

レッドチームは攻撃者の視点で模擬攻撃を行う「攻撃側」の役割を持ち、ブルーチームは実環境を守る「防御側」として監視やインシデント対応を担当します。両者の対立構図を通じて現実的な防御力の確認と改善を行います。

Q.レッドチーム演習ではどのような手法が使われますか?

レッドチーム演習では、フィッシングなどのソーシャルエンジニアリング、物理的侵入テスト、既知の攻撃手法やマルウェアを模したテクニカル攻撃など、実際の攻撃者が取り得る戦術・技術・手順を組み合わせてテストを行います。

Q.レッドチーム活動を実施する主なメリットは何ですか?

主なメリットは、潜在的な脆弱性や運用上の抜け漏れを早期に把握できること、セキュリティ投資の優先順位を明確にできること、実戦さながらの経験を通じて組織全体のセキュリティ意識とインシデント対応力を高められることです。

Q.ExternalとInternalレッドチーミングの違いは何ですか?

Externalレッドチーミングはインターネット側からの侵入を想定して境界防御や公開サービスの弱点を評価し、Internalレッドチーミングは侵入後のラテラルムーブメントや機密情報窃取など、内部に侵入された前提での被害拡大シナリオを検証します。

Q.パープルチーミングとは何ですか?

パープルチーミングとは、レッドチームとブルーチームが協力し、攻撃と防御の知見をリアルタイムに共有しながら防御力を高める取り組みです。対立構図ではなく、共同作業として検知・防御・改善のサイクルを高速に回すことを目的とします。

Q.レッドチーム活動を始める際に注意すべき点は何ですか?

経営層の承認を得た正式な計画とルールを定めること、影響範囲や禁止事項を事前に合意すること、演習中の障害発生時に停止できるエスカレーションルートを用意することなどが重要です。業務影響や法令違反を避けるためのガバナンスが不可欠です。

Q.レッドチームにはどのようなスキルが求められますか?

ネットワークやOS、アプリケーションに関する攻撃・防御双方の知識に加え、ソーシャルエンジニアリングや物理セキュリティの理解、シナリオ設計力、報告書作成力、法令や社内規程を踏まえた倫理観など、技術とヒューマンスキルの両方が求められます。

Q.レッドチーム活動は法規制やコンプライアンスにどう配慮すべきですか?

許可なく第三者のシステムや個人情報に触れないこと、各国・各地域の法規制や契約条件を事前に確認すること、ログや取得データの取り扱いルールを定めることが重要です。活動は必ず正式な合意と契約にもとづき、監査証跡を残しながら実施すべきです。

Q.どのような組織がレッドチーム活動の導入を検討すべきですか?

重要な個人情報や機密情報を扱う組織、社会インフラや基幹システムを運営する組織、サイバー攻撃の標的になりやすい業種などは、レッドチームやパープルチーミングによる定期的な評価を検討すべきです。一定のセキュリティ基盤が整った段階で導入すると効果的です。

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム