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UEBAとは? わかりやすく10分で解説

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目次

はじめに

近年、サイバーセキュリティの重要性が高まる中で、新しい技術や手法が次々と登場しています。その中でも、特に注目されているのがUEBA(User and Entity Behavior Analytics)です。この技術は、従来のセキュリティ手法が持つ制限を超え、より高度な脅威検出を可能にするものとして期待されています。

セキュリティ技術の進化

サイバーセキュリティの世界は、常に新しい脅威に対応するための技術の進化と、それに伴う新しい課題との戦いとなっています。初期のセキュリティ対策は、単純なウイルス対策やファイアウォールによるアクセス制御が中心でした。しかし、攻撃手法が高度化する中で、これらの手法だけでは不十分となり、新しいアプローチが求められるようになりました。

UEBA登場の背景

従来のセキュリティ手法は、既知の脅威に対する対策が中心でした。しかし、未知の脅威や内部からの脅威に対応するためには、ユーザーやエンティティの行動をリアルタイムで分析し、異常な行動を検出することが必要となります。この背景から、UEBAが注目されるようになったのです。UEBAは、ユーザーやエンティティの行動を分析し、その中から異常な行動を検出することで、新しい脅威に迅速に対応することを可能にします。

UEBAの基本

UEBAは、サイバーセキュリティの新しいアプローチとして注目されています。このセクションでは、UEBAの基本的な概念と、それがどのようにしてセキュリティの世界に革命をもたらしているのかを解説します。

UEBAの定義

UEBAはUser and Entity Behavior Analyticsの略で、文字通りユーザーとエンティティの行動を分析する技術を指します。この技術は、ユーザーやエンティティが通常どのような行動をするのかのベースラインを作成し、そのベースラインからの逸脱を検出することで、異常な行動やセキュリティ上のリスクを特定します。

UEBAの機能

UEBAの最大の特徴は、従来のセキュリティ手法とは異なり、既知の脅威だけでなく未知の脅威にも対応できる点です。これは、UEBAが機械学習やAIを活用して、大量のデータから学習を行い、常に最新の脅威情報を取り込むことができるからです。具体的には、ユーザーやエンティティの行動ログをリアルタイムで収集し、それを分析することで、異常な行動や新しい攻撃手法を検出します。

UEBAのメリット

UEBAは近年のサイバーセキュリティの中で急速に注目を集めています。その理由は、UEBAが持つ多くのメリットに起因しています。このセクションでは、UEBAの主なメリットと、それが企業や組織のセキュリティ対策にどのように貢献しているのかを詳しく解説します。

従来のセキュリティ手法との違い

従来のセキュリティ手法は、主に既知の脅威に対する対策が中心でした。しかし、UEBAは未知の脅威内部からの脅威にも対応することができます。これは、UEBAがユーザーやエンティティの行動をリアルタイムで分析し、異常な行動を検出する能力を持っているためです。

異常検出の高精度化

UEBAは、機械学習やAIを活用して、大量のデータから学習を行います。これにより、従来の手法よりも高い精度で異常な行動を検出することが可能となりました。特に、微細な異常や新しい攻撃手法にも迅速に対応することができるのが大きな特徴です。

新しい脅威への対応力

サイバー攻撃の手法は日々進化しており、新しい脅威が次々と出現しています。UEBAは、これらの新しい脅威にも迅速に対応することができるため、企業や組織のセキュリティを強化する上で非常に有効な手段となっています。

UEBAの仕組み

UEBAがどのようにして高度な脅威検出を実現しているのか、その背後にある仕組みと技術について解説します。このセクションを通じて、UEBAの理解を深めることができます。

ユーザー行動の分析

UEBAの核となるのは、ユーザーの行動を分析することです。ユーザーが日常的に行う操作やアクセスパターンをリアルタイムで収集し、これを基にベースラインを作成します。このベースラインを基に、異常な行動やアクセスを検出することができます。例えば、通常はアクセスしないサーバーへのアクセスや、通常の業務時間外のデータダウンロードなどが検出されると、これを異常としてアラートを発する仕組みとなっています。

エンティティの監視

UEBAはユーザーだけでなく、エンティティの行動も監視します。エンティティとは、ネットワーク内のデバイスやサーバー、アプリケーションなどを指します。これらのエンティティが通常とは異なる動きをした場合、それもまた異常として検出されます。このように、UEBAはユーザーとエンティティの両方の行動を監視することで、より広範な脅威検出を実現しています。

機械学習との連携

UEBAの高い検出能力の背後には、機械学習との連携があります。大量のデータを取り込み、これを基に機械学習モデルを訓練することで、未知の脅威や新しい攻撃手法にも迅速に対応することができます。また、機械学習のアルゴリズムは常にデータから学習を続けるため、UEBAの検出能力は日々向上していくと言えます。

UEBAと他のセキュリティ技術の関係

サイバーセキュリティの領域には、UEBA以外にも様々な技術や手法が存在します。このセクションでは、UEBAと他の主要なセキュリティ技術との関係や違いについて詳しく解説します。

UBAとの違い

UBA(User Behavior Analytics)は、UEBAの前身とも言える技術で、ユーザーの行動を分析することを主目的としています。一方、UEBAは「Entity」の部分が加わることで、ユーザーだけでなく、ネットワーク内のデバイスやサーバーなどのエンティティの行動も分析することができるようになりました。この違いにより、UEBAはより広範な脅威検出が可能となっています。

SIEMとの関係

SIEM(Security Information and Event Management)は、セキュリティ関連の情報やイベントを一元的に管理・分析するシステムです。UEBAとSIEMは密接に関連しており、多くの共通の機能を持っています。しかし、UEBAは行動の分析に特化しているのに対し、SIEMはセキュリティデータの広範なセットを取り扱うことが得意です。多くの組織では、UEBAとSIEMを連携させて、より高度なセキュリティ対策を実現しています。

次世代SIEMとUEBA

近年、SIEMの進化版として「次世代SIEM」という概念が登場しています。次世代SIEMは、従来のSIEMの機能に加え、UEBAのような先進的な機能を組み込んでいます。これにより、より高度な脅威検出や迅速な対応が可能となり、企業や組織のセキュリティを強化する上で非常に有効な手段となっています。

UEBAの活用例

UEBAの技術は、多くの組織や企業で実際に活用されています。このセクションでは、UEBAがどのようなシーンで実際に活用されているのか、具体的な例を通じて解説します。

内部脅威の検出

従業員や関連するパートナーが故意または誤って情報を漏洩することは、企業にとって大きなリスクとなります。UEBAは、ユーザーの行動をリアルタイムで監視することで、例えば、通常業務時間外のデータアクセスや異常なデータ転送など、内部からの脅威を迅速に検出することができます。

ゼロデイ攻撃への対応

ゼロデイ攻撃は、未知の脆弱性を利用した攻撃で、従来のセキュリティ手法では対応が難しいものとされています。しかし、UEBAはユーザーやエンティティの異常な行動を検出することで、これらの新しい攻撃手法にも迅速に対応することが可能です。

IoTデバイスの監視

近年、IoTデバイスの普及に伴い、これらのデバイスを狙った攻撃も増加しています。UEBAは、ネットワーク内のエンティティの行動を監視することで、IoTデバイスからの異常な通信やアクセスを検出し、セキュリティ対策を強化することができます。

UEBA導入時のポイント

UEBAの技術は非常に魅力的であり、多くの組織や企業が導入を検討しています。しかし、導入を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。このセクションでは、UEBAの導入を考える際の注意点や成功のためのステップについて詳しく解説します。

導入のメリットとデメリット

UEBAの導入には多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。メリットとしては、未知の脅威や内部からの脅威にも高い検出能力を持つこと、機械学習を活用した自動的な学習・更新が可能であることなどが挙げられます。一方、デメリットとしては、導入初期のコストが高い、専門的な知識やスキルが必要となることなどが考えられます。

導入時の注意点

UEBAの導入を成功させるためには、事前の計画や準備が非常に重要です。特に、どのような脅威に対応したいのか、どのようなデータを分析の対象とするのか、どのようなシステムと連携させるのかなど、具体的な要件を明確にしておく必要があります。また、導入後の運用や管理についても、十分な計画を立てておくことが推奨されます。

成功する導入のために

UEBAの導入を成功させるためのステップとしては、まず、導入の目的や要件を明確に定義することが重要です。次に、適切なベンダーや製品を選定し、導入計画を立てます。導入後は、運用や管理の体制を整え、定期的なレビューや更新を行うことで、UEBAの機能を最大限に活用することができます。

まとめ

サイバーセキュリティの領域は日々進化しており、新しい脅威や攻撃手法が登場する中、それに対応するための新しい技術や手法も求められています。UEBAは、その中でも特に注目される技術として、多くの組織や企業での導入が進められています。

この記事では、UEBAの基本的な概念から、そのメリット、仕組み、他のセキュリティ技術との関係、実際の活用例、導入を考える際のポイントについて詳しく解説しました。UEBAは、未知の脅威や内部からの脅威にも高い検出能力を持つことから、今後のサイバーセキュリティの領域でのさらなる発展が期待されています。

UEBAの導入を考える際は、そのメリットとデメリットをしっかりと理解し、事前の計画や準備をしっかりと行うことが成功の鍵となります。サイバーセキュリティの強化を目指すすべての組織や企業にとって、UEBAは非常に有効な手段となるでしょう。

記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム