
商用DHCPでインターネット回線の安定化を実現。「ProDHCP」 開発の背景や従来のDHCPとの違いに迫る|NetAttest20周年特別企画
- DHCP/DNS
自宅や外出先なでWi-Fiを私的に利用する機会は多いと思いますが、ビジネスの現場でも、社内ネットワークとしてWi-Fi環境を構築している企業が多数をしめるようになりました。以前は有線LANのほうが高速であったため、Wi-Fi環境の構築に二の足を踏む企業もありました。しかし、昨今のWi-Fi規格は非常に高速で、有線LANと比較しても遜色がありません。これからさらにWi-Fiの重要性は高まると予想されるため、この機会にWi-Fiの規格について理解を深めておきましょう。
この記事では、Wi-Fiの通信規格の種類や注意したい規格の互換性などについて解説します。
Wi-Fiは無線LANに関する登録商標であり、IEEE(米国電気電子学会)が策定する規格を使用したデバイス間の相互接続が認められたことを示す名称です。Wi-Fiと無線LANは厳密には異なるものですが、現在では無線LAN=Wi-Fiと捉えられることも多いといえるでしょう。
Wi-Fiで使われる通信規格はIEEE802.11で表されます。いくつかの種類が存在しており、それぞれの規格によって最大通信速度や利用する周波数帯などが異なります。
2022年時点におけるWi-Fiの主要な通信規格を表にまとめました。
規格名 | 名称 | 最大通信速度 | 周波数帯 |
IEEE802.11b | - | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE802.11a | - | 54Mbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11g | - | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE802.11n | Wi-Fi 4 | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
IEEE802.11ac | Wi-Fi 5 | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11ax | Wi-Fi 6 | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
IEEE802.11n(Wi-Fi 4)からは格段に通信速度が向上しており、有線LANと比較しても遜色ない通信速度を実現できるようになりました。IEEE802.11nからは複数のアンテナを組み合わせる「MIMO」という技術が使われるようになり、高速化が実現しています。
IEEE802.11a/gが利用される場合もありますが、現在の主流はIEEE802.11n以降といえるでしょう。後年、IEEE802.11n以降には名称がつけられ、そちらで呼ばれることも多くなっています。
また、Wi-Fiの最新規格としてIEEE802.11be(Wi-Fi 7)が2024年ごろに登場する見込みです。まだWi-Fi 6も普及しているとはいえないため、Wi-Fi 7は当分先の話になると考えられますが、今後もWi-Fiの規格は日進月歩で進化し続けると予想されます。
通信規格の種類で触れたとおり、Wi-Fiはおもに2種類の周波数帯を利用しています。
Wi-Fiは電波を使ってネットワーク接続を実現しており、用途によって周波数帯を使い分けることが可能です。例えば、部屋をまたいで利用したい場合や屋外での利用を想定しているのであれば、2.4GHz帯がおすすめです。
反対に、Wi-Fiルーターとの間に壁などがなく、無線キーボードやBluetoothなどとの電波干渉を避けたい場合には5GHz帯を利用するとよいでしょう。基本的には規格によって利用できる周波数帯が決まっていますが、なかには選択できる規格もあるため、接続する際には周波数帯についても気にするとよいでしょう。
Wi-Fiの規格は周波数帯によって互換性の有無が変わります。2.4GHz帯の「11ax、11n/g、11g、11b」と5GHz帯の「11ax、11ac、11n/a、11a」は互換性がありません。
同じ周波数帯であれば、Wi-Fiルーターとデバイス側で対応している規格が異なっても互換性があるため接続は可能です。ただし、その場合には遅い方の規格になるため注意しましょう。
例えば、Wi-Fiルーターが11ax、11ac、11n/aに対応していても、パソコンなどのデバイスが11n/aにしか対応していなければ利用される規格は11n/aになります。
Wi-Fiの通信規格について理解し、用途や環境にあわせてルーターを選択しましょう。
テレワークなどの新しい働き方が普及したいま、オフィスのネットワーク環境も従来どおりとはいかなくなっています。柔軟なネットワーク環境を構築するためにもWi-Fiは重要視されており、最適なWi-Fi環境を構築することは企業にとって大きな課題の1つになっているといえるでしょう。
Wi-Fiの通信規格について理解を深め、用途や環境にあわせて最適なルーターを選択できるようにしましょう。現在利用可能な最新のWi-Fi 6について詳しく知りたい方は「Wi-Fi6とは?メリットやこれまでの無線規格との違いを解説」にて詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。
商用DHCPでインターネット回線の安定化を実現。「ProDHCP」 開発の背景や従来のDHCPとの違いに迫る|NetAttest20周年特別企画
すべてのものがネットワークで繋がり始めている製造業。業界課題と無線LAN構築に求められること| NetAttest20周年特別企画
複雑化するネットワークシステムの管理を効率的に。複層防御を実現するソリューション|NetAttest20周年特別企画
紙の申請書をタブレット端末に移行。書かない窓口システム『ゆびナビ』とは| NetAttest20周年特別企画