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Wi-Fi6とは? メリットやこれまでの無線規格との違いを解説

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Wi-Fiの最新規格であるWi-Fi 6。対応するアクセスポイントが増えてきたこともあり、それまでの無線規格とはどこが違うのか、気になっている人も多いでしょう。接続する側のパソコンやスマートフォンもWi-Fi 6対応のものが増えてきました。

企業が無線LANを導入する際、様々な要素を複合的に評価していることが、2022年の6月に実施した「企業ネットワーク及び関連システムに関する調査」からも確認できました。

そこで、今回は、Wi-Fi 6について知っておきたいポイントを取り上げて解説します。 

Wi-Fi 6とは

Wi-Fi 6とは、第6世代のWi-Fi規格のことです。2019年9月に提供が始まりました。

Wi-Fiの本来の規格名は、アメリカのIEEE(アイトリプルイー、米国電気電子学会)という学会が定めた「IEEE 802.11」です。無線LANの普及を目的とした業界団体「Wi-Fi Alliance」によって通信の互換性が検査されています。

Wi-Fi 6の正式名称もこれに「ax」が付く「IEEE 802.11ax」というものです。しかしそれらが覚えづらく無機質なイメージであることから、親しみやすい名称として「Wi-Fi(ワイファイ)」が採用されました。このWi-Fiブランドの最新規格がWi-Fi 6ということになります。

Wi-Fi 6のメリット

Wi-Fi 6はそれまでの世代のWi-Fiと比べてどんなメリットを持つのか、項目別に見てみましょう。

高速通信

Wi-Fi 6の通信速度は規格上の理論値で最大9.6Gbpsとなっています。この速度はあくまで理論値ですが、実測値でも有線LANと同等、場合によっては有線LAN以上のスピードが出ることが期待できます。そのため4Kや8Kといった高画質映像コンテンツの視聴、あるいはリアルタイム性が重視されるオンラインゲームをプレーするときにも十分な速度を得られます。もちろん、大容量ファイルの共有やWeb会議システムなど、ビジネス用途でもストレスなく利用できます。

Wi-Fi 6はまた、2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数に対応しています。そのため、オフィス環境に応じて性質の異なる電波を使い分けることも可能です。

同時に多数接続できる

Wi-Fi 6には同時に複数デバイスで接続しても通信速度を維持するための複数の機能が備わっています。例えばルーターが複数の端末と同時通信を可能とするMU-MIMO(Multi User MIMO)、1回の通信で複数の端末にデータを送信するOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)という技術などが採用されています。

この複数端末の同時接続機能を利用すれば、オフィス環境でも1台のWi-Fiルーターで多くの従業員がそれぞれの端末で安定して快適にWi-Fiを使えます。

省エネ

省エネルギー化が実現できるのもWi-Fi 6のメリットです。Wi-Fiはもともと通信をしていないときでも定期的に信号を発しています。しかし、Wi-Fi 6に搭載されているTWT(Target Wake Time)という機能は、データ通信するタイミングを自動コントロールすることができます。これは通信する必要がないときはデバイス(子機)をスリープモードにし、消費電力を抑えられるというものです。

ただし、このTWT機能はルーター側にその機能があると同時に、接続するデバイス側も対応していなければなりません。今後スマートフォンなどに搭載される可能性があるほか、長時間稼働するIoT機器などでも利用される機能となるでしょう。

Wi-Fi 6とWi-Fi5、そのほかの無線規格との違い

Wi-Fi 6の正式規格名は「IEEE 802.11ax」だと上で述べました。同じように、その1世代前のWi-Fi5は「IEEEE802.11ac」となります。両者の違いは次のとおりです。

Wi-Fi5(IEEEE802.11ac)

  • 最大通信速度 6.9Gbps
  • 実効スループット 800Mbps
  • 利用周波数帯 5GHz

Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)

  • 最大通信速度 9.6Gbps
  • 実効スループット 1Gbps以上
  • 利用周波数帯 2.4GHz/5GHz

実効スループットとは実際に利用する環境でテストしたデータの転送量(通信速度)のことです。最大通信速度と実効スループットを比べただけでも、Wi-Fi 6が以下に高速化されているかがわかります。

なお、Wi-Fi5の前の第4世代(IEEE 802.11n)が「Wi-Fi 4」とされていますが、それ以前の規格に対しては「Wi-Fi 3」「Wi-Fi 2」「Wi-Fi 1」といった名付けはされていません。

Wi-Fi 6の普及で何が変わるのか

無線ネットワーク通信における高速大容量で多数同時接続といえば、5Gを思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。この5Gは超低遅延という特徴も併せ持っています。

主に屋内向けで近距離無線通信であるWi-Fi 6と、屋外向けモバイル通信規格である5Gは今後、それぞれの特徴を活かしながら共存していくと考えられます。オフィスや敷地内など限定されたエリアであればWi-Fi 6が中心に使用されることになるでしょう。屋外をはじめとした広いエリアでは5Gが活躍することになるはずです。IoTやAIの活用が進めば、速く、大容量で、同時接続可能な通信が必須となります。また逆に、高速通信を活かした新しいサービスももっと増えていくでしょう。

本格的に普及し始めたWi-Fi 6は高速かつ多数接続が可能で、安定した運用が期待できます。Wi-Fi 6をあなたのビジネスにも活かしていきましょう。

ご参考


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記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム