【EPS技術記事】さくらクラウドにNetAttest EPS/EPS-apを構築してみた

水色の背景に六角形が2つあるイラスト 水色の背景に六角形が2つあるイラスト
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目次

概要

本記事では、さくらクラウド環境へNetAttest EPSEPS-apを構築する手順をご紹介します。
おおよその手順は下記の通りです。

  1. OVA形式の仮想イメージを展開しVMDKファイルを用意
  2. VMDKファイルをRAWファイルに変換
  3. RAWファイルをさくらクラウドのアーカイブにFTPでアップロード
  4. 仮想マシンのデプロイ
  5. ディスク追加(DXモデルのみ)
  6. NIC追加
  7. 管理画面アクセス

1. OVA形式の仮想イメージを展開しVMDKファイルを用意

OVA形式の仮想マシンファイルを右クリックで展開すると取得できます。
SX/STモデルは1ファイル、DXモデルはDisk1(OS)とDisk2(ストレージ)の2ファイルが必要です。

2. VMDKファイルをRAWファイルに変換

イメージ変換にはqemu-imgを使用しました。
qemu-imgの使用方法については本記事では省略いたします。
使用したコマンドは下記です。

qemu-img convert -f vmdk -O raw 変換元イメージファイル名.vmdk 出力イメージファイル名.raw

DXモデルのDisk2は変換後容量が96GBあります。保存先の容量が足りないとエラーとなります。

3.RAWファイルをさくらクラウドのアーカイブにFTPでアップロード

変換したRAWファイルをさくらクラウドのアーカイブにアップロードします。
アップロードできるイメージファイルはアーカイブ1つにつき1ファイルです。

アーカイブ作成

さくらクラウド管理画面左側の「ストレージ」-「アーカイブ」にてアーカイブを作成します。
「アーカイブソース」は「ブランク」を選択します。
「アーカイブサイズ」はSX/ST/DXモデルのDisk1は20GB、DXモデルのDisk2は100GB必要です。
「名前」はデプロイ時に選択するディスクソースの名前に使用されます。


アーカイブへの接続情報を確認

アーカイブ作成後に接続情報が表示されます。


FTPでアーカイブへ接続しイメージをアップロード

SX/STモデルはそれぞれ1つの仮想イメージ、DXモデルはDisk1,Disk2の2つの仮想イメージ(2つのアーカイブ)が必要です。

FTPモードを完了

アップロード後は画面右上の「FTPを完了」をクリックしてください。
FTPを完了しないと仮想マシンデプロイ時のディスクソースにアーカイブが表示されません。


4.仮想マシンのデプロイ

仮想マシンのデプロイを行います。
必要なリソースはVMWare版と同様です。弊社ホームページをご参照ください。
EPS: https://www.soliton.co.jp/eps/?tab03
EPS-ap: 
https://www.soliton.co.jp/eps-ap/?tab04

仮想マシンの追加

さくらクラウド管理画面左側の「サーバ」にてリソースを追加します。


サーバプラン、ディスク

CPUコア数、メモリ、ディスクサイズは各モデルに適した設定を行ってください。
ディスクソースは、「マイアーカイブ」から作成したアーカイブを選択してください。
アーカイブへアップロード後に「FTPを完了」していないと一覧に表示されません。


NIC、サーバの情報、その他のオプション、作成数

本記事は動作確認が目的のため、NICの接続先を「インターネットに接続」としています。
実際に使用する際は、仮想スイッチを作成し「スイッチに接続」を選択してください。


SX/STモデルを構築する場合は、「作業後すぐに起動」を有効にして問題ありません。
DXモデルはディスクの追加を行うため、起動せずに作成を行ってください。

5.ディスク追加(DXモデルのみ)

ディスクの作成

「サーバ」ページにて作成した仮想マシンを選択し、「ディスク」タブからディスクの追加を行います。
「新規ディスクを作成」を選択し、次へ進みます。

ディスクの詳細

「ディスクソース」はマイアーカイブからDisk2をアップロードしたアーカイブを選択します。
「ディスクサイズ」は100GB、「接続先サーバ」は作成したEPS-DX05を選択してください。

仮想マシンの起動

「サーバ」画面にて仮想マシンを起動し、ディスクが追加されていることを確認してください。


6.NIC追加

上記手順で作成されるNICは1つのため、NICの追加を行います。

NICの追加

「サーバ」画面にて作成した仮想マシンを選択し、「NIC」タブにて追加を行います。


接続の編集

作成したNICを右クリックし、「接続を編集」にて設定を行います。
あらかじめ接続先となる仮想スイッチを作成しておくか、不要な場合は「切断」としてください。


7.管理画面アクセス

以上の設定が完了したら、作成した仮想マシンの「コンソール」タブにてIPアドレスの設定を行ってください。
以降の操作は通常の仮想版EPS/EPS-apと同様のため本記事では省略いたします。


本記事に関する注意事項とサポートポリシーについて

 本記事は、弊社製品「NetAttest EPS」を、公式なサポート対象ではない仮想環境上で動作させた際の技術検証レポートです。この記事で紹介する構成や手順はあくまで一例であり、お客様の環境における動作を保証するものではありません。

 本記事の内容に基づき、お客様の環境で同様の構成を試される場合は、以下の事項を必ずご確認・ご同意の上、お客様ご自身の責任において実施してください。

検証について

  • 実際の運用を想定する場合は、導入前に必ず十分な性能評価・機能検証を行ってください。

サポート範囲について

  • 本記事で取り上げたサポート対象外の仮想環境基盤の仕様、構築、操作方法などに関するご質問は、弊社サポートの対象外です。
  • 障害発生時、その原因がお客様の仮想環境に依存するものか、弊社製品に起因するものかの切り分け、および原因の特定につきましては、お客様(または、お客様が契約されているシステムインテグレーター様)にてご実施いただく必要がございます。
  • ご利用のIaaS(Infrastructure as a Service)における固有の問題、利用方法、パフォーマンスに関するお問い合わせにつきましても、弊社ではお答えいたしかねます。




記事を書いた人

ソリトンシステムズ・テクニカルチーム