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リモートアクセスのリスクとセキュリティ対策

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テレワークが普及したことで、リモートアクセス技術はさまざまな場面で利用されるようになりました。リモートアクセスは便利ですが、導入にはセキュリティ対策が欠かせません。

実際、2022年6月に実施した「企業ネットワーク及び関連システムに関する調査」の結果からも、企業がテレワーク(リモートアクセス)環境を導入する際にセキュリティ対策を最も重視していることが確認できました。

リモートアクセスにおけるセキュリティ対策ではどのようなことが必要なのでしょうか。この記事では、リモートアクセスのリスクとあわせて、セキュリティ対策方法について解説します。

リモートアクセスのリスク

リモートアクセスは、遠隔地からインターネットなどを介して自社のコンピューターやシステムにアクセスすることを表します。自宅から社内パソコンに接続して操作するリモートデスクトップは、リモートアクセスの一種です。

リモートアクセスは、場所や時間にとらわれないテレワークなどの新しい働き方の実現に役立ちますが、同時に注意すべきセキュリティリスクも存在します。リモートアクセスの主なリスクとしては、次のようなものが挙げられるでしょう。

  • 不正アクセス(不正侵入)
  • なりすまし
  • 盗聴

従来、社内ネットワークへの接続はオフィスのコンピューターに限られていましたが、リモートアクセスではインターネットなどを介して社内ネットワークに接続します。そのため、社外からのアクセス経路が設けられることになり、外部からの不正侵入リスクも増大しました。正規のユーザーを騙る「なりすまし」も同様に注意すべきリスクのひとつです。

通信内容を盗み見られたり、不正アクセスによって社内データを改ざんされたりするリスクも考えられます。実際に2022年4月11日には、大手家電量販店が外部からの不正アクセスにより、およそ7万7000件のデータが削除される事件が報告されました。

その他にも、コンピューターウイルスを含むマルウェアの存在にも気をつける必要があります。リモートアクセスを利用する際にはコンピューターウイルス対策が手薄にならないよう、これらのセキュリティリスクの存在を認知しておかなければなりません。

リモートアクセスのセキュリティ対策

リモートアクセスのリスクに対して、具体的なセキュリティ対策方法としては次のようなものが挙げられます。

社内の体制づくり

セキュリティ対策は「技術的」「物理的」「人的」の3つの対策が欠かせません。技術的対策は、ソフトウェアやハードウェアから対応する対策であり、物理的対策はパソコンを紛失しないようにワイヤーロックで施錠管理するなどの物理的な対策です。

人的対策は従業員のミスや不正などに対する対策であり、セキュリティモラルやリテラシー教育などを実施します。

全社的にセキュリティに対する共通の意識を持つために、リモートアクセスに対する情報セキュリティの方針やルールの策定を行ない、従業員へ周知・教育を行います。経営層・IT部門・利用部門の三位一体となった体制・仕組みづくりが重要です。

セキュアなネットワーク環境の整備

リモートアクセスを安全に利用するためには、セキュアなネットワーク環境の整備が欠かせません。ユーザー一人ひとりのアクセス権を管理し、認証も強化する必要があります。テレワークが普及したことで、安全な通信経路を構築するVPNに注目が集まっていますが、VPN装置を導入だけでは不正侵入を防いではくれません。

リモートアクセスにおける最大のリスクは不正侵入です。不正侵入はあらゆるサイバー攻撃の足がかりとなり、情報漏えいにもつながります。不正侵入を防ぐためには、ユーザー認証に多要素認証を導入したり、ネットワークに接続するデバイスの管理を厳重にしたりすることが有効です。

多要素認証は従来のパスワードのみの認証に加えて、デバイス認証や生体認証を組み合わせたものであり、強固な本人認証として多くの企業やサービスが利用しています。また、アクセス経路が多様化するリモートアクセスでは、ユーザー認証だけでなくネットワークに接続するデバイスにも制限をかけることで不正侵入を防げます。

これらの仕組みを一から構築することは時間と手間がかかりますが、そのような悩みを解決するためのソリューションも存在します。例えば、安心・安全・快適なネットワーク環境を構築するためのネットワークソリューションとして「NetAttest EPS」があります。電子証明書を使用したネットワーク認証によって不正デバイスの接続を排除し、VPNの構築も可能となっています。

インシデントの早期発見や対応

リモートアクセスの運用を開始する際には、事前にインシデント発生時の対応手順なども策定しておきましょう。いざというときの対応が後手に回らないように、事前に対応手順などをまとめて従業員へ周知徹底することが重要です。

また、アクセスログを取得して異常な動作をしていないかログを監視したりするなど、インシデントを早期発見できる仕組みを作っておくことも重要です。

コロナ禍で働き方が大きく変わった昨今、リモートアクセスの機会も増えていますが、セキュリティリスクの存在を忘れないようにしなければなりません。不正侵入やなりすまし、頭頂、改ざん、コンピューターウイルスといったセキュリティリスクに対し、しっかりとしたセキュリティ対策を施しましょう。

NetAttest EPSは、電子証明書を使用したネットワーク認証に必要な機能が充実したネットワークソリューションです。いまや企業のライフラインとなったネットワークを安全に利用するためにも、ネットワークのセキュリティ対策は万全にしましょう。

ご参考


【ウェビナー】リモートアクセスの必須要件 ~ガイドラインが求める認証でセキュリティを強化する方法~ | ネットアテスト

netattest.com

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記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム