2026年1月27日、MicrosoftはExchange OnlineにおけるSMTP AUTH基本認証のサポート終了までのタイムラインを発表しました。
| スケジュール | 対応内容 | 備考 |
|---|---|---|
| ~2026年12月 | SMTP AUTH基本認証は引き続き利用可能(影響なし) | |
| 2026年12月末 | 既存テナントのSMTP AUTH基本認証はデフォルトで無効化 | 管理者により再度有効化可能 |
| 2026年12月以降 | 新規テナントではSMTP AUTH基本認証が利用不可 | OAuthによる認証のみ利用可 |
| 2027年後半 | MicrosoftよりSMTP AUTH基本認証の完全廃止日を発表 |
(引用元)
Updated Exchange Online SMTP AUTH Basic Authentication Deprecation Timeline
このため、ソリトンシステムズ製品のメール送信設定でExchange Onlineを指定している場合は、SMTP AUTH基本認証は利用できなくなり、OAuth 2.0認証が必須となります。
ソリトン製品にてOAuth 2.0による認証を利用し、メール送信を実行するまでの手順を記載します。
※本手順は、OAuth 2.0認証を行うために必要なパラメーターを確認する手順を含みます。
ソリトン製品上における設定については手順7.をご確認ください。
下記サイトにアクセスし、管理者アカウントでログインします。
https://entra.microsoft.com/
左メニューから「アプリの登録」を開き、「+ 新規登録」を選択します。

下記の通り設定し、登録します。
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| 名前 | 任意に設定 |
| サポートされているアカウントの種類 | 複数のEntra IDテナント、「すべてのテナントを許可する」 |
| リダイレクトURI | (本手順では省略可能) |

登録したアプリケーションのメニューから「APIのアクセス許可」を開き、「+ アクセス許可の追加」を選択します。

「APIアクセス許可の要求」の画面が開いたら、「所属する組織で使用しているAPI」から、「Office 365 Exchange Online」を検索し、選択します。

「アプリケーションに必要なアクセス許可の種類」から「アプリケーションの許可」を選択します。
「アクセス許可を選択する」の一覧より [SMTP]-[SMTP.SendAsApp]を選択します。


アクセス許可を追加したら、「(テナント名)に管理者の同意を与えます」を選択します。「状態」にチェックマークが入ったことを確認してください。


登録したアプリケーションのメニューから「証明書とシークレット」を選択します。
「クライアントシークレット」より「+ 新しいクライアントシークレット」を選択します。

下記の通り設定し、登録します。
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| 説明 | 任意に設定 |
| 有効期限 | 運用に応じたものを設定(※) |
※クライアントシークレットの有効期限は最長24ヶ月です。
有効期限を過ぎた後は、改めてクライアントシークレットを設定する必要があります。

クライアントシークレットを追加したら、「値」をコピーし、保存します。
※クライアントシークレットの値は作成直後のみ確認・コピーが可能で、後から確認することはできません。保存し忘れた場合はクライアントシークレットを削除し、再作成してください。

登録したアプリケーションのメニューから「概要」を選択します。
ここからアプリケーション(クライアント)ID、オブジェクトID、ディレクトリ(テナント)IDを確認することができます。

また、左メニューの「エンタープライズアプリ」から、アプリケーションを選択すると、上記とは別のオブジェクトID(アプリケーションに関連付けられたサービスプリンシパルオブジェクトのID)を確認することができます。
手順6.で利用するオブジェクトIDはこちらです。

※本手順はMicrosoft Entraではなく、管理者端末のローカル環境にて実施します。
また、Exchange Onlineの設定変更が反映されるまで時間を要する場合があります。
PowerShellを管理者権限で起動し、下記のコマンドレットでテナントに接続します。
<tenantId>には手順5.で確認したディレクトリ(テナント)IDを入力してください。
Install-Module -Name ExchangeOnlineManagement
Import-module ExchangeOnlineManagement
Connect-ExchangeOnline -Organization <tenantId>下記のコマンドレットでサービスプリンシパルを登録します。
<APPLICATION_ID>には手順5.で確認したアプリケーション(クライアント)IDを、<OBJECT_ID>には「エンタープライズアプリ」から確認できるオブジェクトIDを入力してください。
New-ServicePrincipal -AppId <APPLICATION_ID> -ObjectId <OBJECT_ID>下記のコマンドレットでサービスプリンシパルIDを確認します。
「Sid」の値を確認してください。
Get-ServicePrincipal | fl
下記のコマンドレットで、選択したサービスプリンシパルに対し、1つのメールボックスに対するアクセス権を付与します。
john.smith@contoso.comには対象となるメールアドレスを入力してください。
<SERVICE_PRINCIPAL_ID>には先ほど確認した「Sid」の値を入力してください。
Add-MailboxPermission -Identity "john.smith@contoso.com" -User <SERVICE_PRINCIPAL_ID> -AccessRights FullAccess以上で、Microsoft側の設定は完了です。
ソリトンのアプライアンス製品のシステム管理ページにログインし、左メニューから「メール配送」を選択します。
「メールサーバー設定」と「SMTP認証」を、次のように設定してください。
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| 上位SMTPサーバー | smtp.office365.com |
| 上位SMTPポート | 587 |
| 暗号化方法 | STARTTLS |
| サーバー証明書検証 | 任意(※) |
※実運用時は「サーバー証明書検証:検証する」に設定することを推奨します。
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| 認証方式 | Microsoft 365 |
| SMTP認証ユーザー名 | 手順6.で入力したメールアドレス |
| 認証先ドメイン名 | 手順6.で入力したメールアドレスのうち、「@」より後ろの部分 |
| アプリケーションクライアントID | 手順5.で確認したアプリケーション(クライアント)ID |
| アプリケーションキー | 手順4.で確認したクライアントシークレット |

この設定を適用し、「設定を保存」します。
メール送信テストをする場合は、「メール送信パラメーター」を設定し、「メール送信テスト」から送信してください。この時、「送信者アドレス」は手順6.で入力したメールアドレスを指定してください。
