イベント報告

【対面イベント】教育業界のセキュリティ強化が「子どもたちの未来」を守ることにつながる。文教ソリューションの祭典「EDIX東京」

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GIGAスクール構想による1人1台端末環境の整備から数年が経過し、教育現場ではネットワーク環境の改善やクラウド活用に伴うセキュリティ強化といった新たな課題が浮上しています。

こうした状況を受け、長年にわたり教育分野のICT活用を支援してきたソリトンシステムズ(以下、ソリトン)は、2025年4月23日から25日にかけて東京ビッグサイトで開催された国内最大級の教育総合展「EDIX東京」に昨年につづき今年も出展しました。

本記事では、多様化する教育現場のセキュリティ課題に対するソリトンの具体的なソリューション提示に焦点を当て、イベントの様子と展示内容についてご紹介します。

【参考】2023年出展時の記事


【対面イベント】日本最大規模の教育総合展示会「EDIX」への出展で再実感した教育業界への“思い” | ネットアテスト

今日の教育業界では、時代の変化に即した学びを学生に提供するために、学校現場においてデジタルデバイスの導入が進められています。そこで考慮しなければいけないのが、デバイス数の増加に伴う接続環境の変化。セキュリティをはじめとするインフラの再整備が不可欠になるでしょう。ソリトンシステムズ...

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GIGAスクール構想から5年、顕在化するネットワーク課題へのアプローチ

GIGAスクール構想が本格始動してから5年が経過し、教育現場におけるICT活用は飛躍的に進んだ一方で、ネットワーク回線の逼迫や、多様なデバイスやクラウドサービスの利用に伴うセキュリティリスクの増大など、新たな課題も顕在化しています。

今回の「EDIX東京2025」のソリトンブースでは、これらの喫緊の課題に対応すべく、教育業界における通信や端末アクセスをより一層強固にするための最新製品群を紹介しました。















ブースの外側では大型モニターを用いた解説動画を流し、教育現場が直面する具体的な課題提起からソリトン製品による解決策に至るまでを視覚的にアピール。来場者はDXが進む教育現場において、いかにしてセキュリティを確保しながら円滑な教育活動を実現するかについて、理解を深めている様子でした。

ソリトンが長年培ってきた技術力と教育現場への深い理解に基づいた提案は、多くの教育関係者の関心を集めていました。

教育現場の“今”に応えるソリューションを展開。
有識者によるトークイベントも実施。

ソリトンブースでは、教育現場の喫緊の課題である「校務DX」と「GIGAスクール」という2大テーマに焦点を当てたソリューションを展示しました。

まず校務DXでは、教職員が校務で利用するクラウドサービスへのログインにおけるセキュリティ確保が、喫緊の課題として挙げられます。この点に関しては、2025年3月に改訂された「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン(令和7年3月)」にて、多要素認証の1要素として「電子(デジタル)証明書」の有効性が明記され、ソリトンにとって大きな追い風となっています。

ソリトンは、長年にわたり電子証明書を用いた認証ソリューションを提供してきた実績があります。そのため今回のガイドライン改訂を受け、クラウドサービスへの安全なアクセスを教育現場に最適な形で実現できる「Soliton OneGate」を利用した電子証明書による多要素認証を一層強く訴求しています。「Soliton OneGate」を活用することで、利便性を損なうことなく、クラウドサービスへのログイン時のセキュリティを大幅に向上させることが可能になります。

全国的に導入が進みつつある教職員向けChromebook の運用課題に対しては、顔認証によるログインやシングルサインオン(SSO)を実現する「Soliton OneGate」を提案。Chromebook はその利便性から教育現場での普及が加速していますが、ID/パスワード管理の煩雑さや、なりすましリスクなどが課題として指摘されています。「Soliton OneGate」は、これらの課題を解決し、多要素認証によるセキュリティ強化と利便性向上を両立させるソリューションとして紹介しました。

さらに、端末にデータを残さずデータ閲覧が可能な「Soliton SecureBrowser」や、DNSレベルで不適切サイトへのアクセスをブロックする「Soliton DNS Guard for Education」など、Chromebook を活用した教育環境全体のセキュリティレベルを引き上げるための多層的な対策も合わせて展示しました。














校務のロケーションフリー化、すなわち場所を選ばない働き方を支援するソリューションとしては、教職員の働き方改革と利便性向上を支援する製品「Soliton SecureWorkspace」を紹介しました。この製品は、端末内に業務データを残さずに、安全な隔離領域で校務を行えるようにするもので、テレワークやハイブリッドワークといった多様な働き方に柔軟に対応しつつ情報漏洩リスクを低減できます。こうした安全で柔軟な隔離領域環境の構築が実現できるのは、特許を取得した独自の技術によるもの。安全性と柔軟性を担保しつつ、一般的な仮想デスクトップ製品と比較しても、コストを大幅に抑えられることもメリットです。

さらに、教育現場においても「ゼロトラストセキュリティ」への関心が高まっていることを受け、ソリトンはその基本的な考え方から、教育機関の現状に合わせた段階的な導入支援に至るまでの方針を紹介。すべてを一度に刷新するのではなく、既存環境を活かしながら、リスクの高い領域から優先的に対策を講じていくという現実的なアプローチは、多くの来場者から共感を得ることができました。

ブース展示に加えて、会期中2日間にわたり、教育ICTの有識者を招いたトークイベントも開催しました。「GIGAスクールにおける学校ネットワークの改善」や「校務DXのセキュリティ対策」といった具体的なテーマについて有識者とのトークを交えながら分かりやすく解説し、教育現場が抱えるセキュリティに関する疑問や不安を解消することを目的として行われました。













教育現場での利用が増加。現場の声と共に進化するソリトン製品

GIGAスクール構想第1期で導入されたネットワーク機器がリプレイスの時期を迎えています。
第1期では校内無線LANのセキュリティ対策としてMACアドレス認証が広く採用されました。しかしMACアドレスは認証方式としてセキュリティレベルが低く、対策として、電子証明書で不正アクセスを防ぐネットワーク認証アプライアンス「NetAttest EPS」を紹介しました。


また現在、学校現場ではネットワークの遅延が大きな課題となっています。遅延の要因は帯域不足やネットワーク機器の設定など多岐にわたりますが、見落としがちなのがDHCPの提供方法です。DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、ネットワーク上の端末にIPアドレスを自動的に割り当てる重要なプロトコルです。しかし、ネットワーク機器がDHCP機能を兼用している場合、他の処理にリソースを奪われ、DHCPの処理速度が低下する可能性があります。特に多数の端末が一斉にネットワークへ接続する学校現場では、DHCPの処理遅延がネットワーク全体のパフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。そのため、ソリトンではDHCP専用アプライアンスの導入を推奨しています。「NetAttest D3」は長年にわたり実績のあるDHCP専用アプライアンスであり、安定したネットワーク運用を支える最適なソリューションとして紹介しました。

またソリトンは、第2期GIGAスクールモデル限定の有償オプションとして、現場のメンテナンス負荷を軽減する新サービス「NetAttest リモート管理サービス」を2025年4月より提供開始し、ブースでもその詳細を紹介しました。













ソリトンが教育現場の実情を深く理解し、かつ教育現場のリアルな声に真摯に耳を傾けていることを伝える場として、前述の有識者トークイベントは大きな役割を果たしました。今回のEDIX出展の意義について、パブリックビジネス戦略本部の牧野は以下のように語ります。

“EDIXへの出展は、ソリトンの製品を多くのお客様にご紹介できる機会であると同時に、多様な来場者との直接対話を通じて、現場の課題やニーズ、GIGAスクール構想に対する具体的なスケジュール感など、教育現場が今どうなっているのか、リアルな状況を知ることができる貴重な場でもあると考えています。”

教育委員会における導入実績は、製品選定における重要な判断材料になるでしょう。ソリトン製品は、「山口県教育庁様」や「徳島県 つるぎ町教育委員会様」といった教育委員会をはじめ、「滋賀大学様」などの高等教育機関、「株式会社ウィザス様」のような教育に携わる企業に至るまで、幅広い教育現場で導入いただき、活用されています。こうした導入事例の紹介は、来場者にとって具体的な利用イメージを掴む上で非常に有益であり、多くの関心を集めていました。

ソリトンは、これらのお客様から寄せられる声を製品開発に積極的に反映して改善を重ねることで、教育現場のセキュリティ強化を力強く推進していきます。

「子どもたちの未来を守るために」ソリトンシステムズが描く教育セキュリティの未来

GIGAスクール構想や校務DXが着実に進む一方で、教育現場は依然としてサイバー攻撃の脅威や情報漏洩のリスクなど、多くのセキュリティ課題を抱えています。デジタル化が急速に進む現代の教育現場においては、利便性の追求と同時に、セキュリティ対策への取り組みも同様のスピード感で進めていく必要があります。

ブースの壁面グラフィック


 

最後に、パブリックビジネス戦略本部の小川は、教育現場のセキュリティに対する想いを語りました。

“近年、デジタル化が急速に進む教育現場においては、セキュリティ対策への動きも同様に進み始めてきています。『教育現場の情報セキュリティを守ることが、今後の子どもたちの未来を守ることにゆくゆくはつながっていく』ものだと考えています。ソリトンは情報セキュリティという側面で、日本の未来に貢献していけると思います。教育現場の情報セキュリティを守るためのソリューション普及に、今後も全力で努めてまいります。”

今後も各イベントに出展予定です!

ソリトンシステムズは、幅広い分野でご活用いただけるソリューションをご紹介すべく、今後も様々なイベントに出展予定です。

皆様のご来場、ご参加を心よりお待ちしております。

ソリトンの出展情報はこちらからご確認いただけます。



記事を書いた人

ソリトンシステムズ・マーケティングチーム